研究課題/領域番号 |
19K24082
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
|
研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
藤岡 隼 神奈川歯科大学, 歯学部, 特任講師 (70849356)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 赤外レーザー / 薄膜 / 結晶 / 酸化物 / 赤外自由電子レーザー / 赤外分光 / X線回折 / 金属有機化合物 / 自由電子レーザー / 中赤外 / 遠赤外 |
研究開始時の研究の概要 |
21世紀の特徴として高齢者社会突入による医療費の増加や在宅医療推進が挙げられる.それに伴い,高度医療技術は長寿社会に必要不可欠であり,医療費増加に伴って安価で安全性の高い革新的先端技術の開発が要求されている.この一つとしてコーティング技術は日進月歩であり,冠動脈ステントやカテーテル,医療金属器具には薄膜生成技術が応用されている. エレクトロニクス,医薬,バイオ等あらゆる分野で使用されている材料の更なる高機能化には構造や物性の制御に加えて表面の制御が重要である.今回,国内の異なる性能を有する2つの赤外自由電子レーザーを用いて新規薄膜作成とその機能評価を物理学・化学・生物学の様々な技術を用いて行う.
|
研究成果の概要 |
本研究における溶液からの薄膜合成への赤外レーザー応用は非熱プロセスであるため,酸化物結晶の成長制御が期待される.赤外レーザーにより分子内結合を切断,逐次的な分解反応をを制御して酸化物の価数や配向性を制御できる可能性がある.新規金属薄膜創製を目的とし,Si基板や金属基板にチタン溶液塗布,京都大学設置の赤外自由電子レーザー(KU-FEL)を用いて照射実験を行った.照射後,FT-IRやXRDによる物性評価を行った結果,従来法である加熱を経由する手法とは異なる組成の結晶から構成される薄膜生成が示唆された.この結果により,赤外レーザー応用は新規薄膜創製の可能性を秘めている可能性がある.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
溶液からの薄膜生成法はコスト的にも優れた方法であるが,加熱過程を経る為に樹脂基材へのコーティングが不可能,分解過程の制御が困難で所望の結晶相が得られない可能性があるというデメリットがある.金属有機溶液を基板に塗布し,加熱過程を経て薄膜を形成する手法が一般的であるが,熱の代わりに紫外レーザー照射を行う手法も開発されているものの赤外レーザー応用の報告は殆ど存在しない.本手法はこれらの問題を解決すると共に,プラスチック基板等への低温を可能とする技術である.また,酸化物結晶の制御が可能であり,赤外レーザーにより特定の結合を切断,逐次的な分解反応による酸化物の価数や配向性を制御できる可能性がある.
|