研究課題/領域番号 |
19K24087
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
長谷川 泰輔 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (80844472)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | バイオフィルム / ビザンチン / 初期付着菌群 / 菌体表面性状 / 付着関連遺伝子 / ジフテリア菌表層糖脂質誘導体 / 初期付着 / 表面性状 / 細菌付着 / バイオフィルム制御 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の殺菌による口腔バイオフィルム制御から、マトリックスを標的とした抗菌成分に頼らない新しい制御法への戦略の転換の必要性を提言してきた。機能性糖脂質ビザンチンは口腔細菌種に対する殺菌効果はないが、細菌の付着を減弱し、バイオフィルムを剥離しやすくする特性を有する。ビザンチンによる口腔バイオフィルム制御の実用化に向けて、歯面に塗布したときの抗バイオフィルム効果について、ex vivoモデルを用いたメカニズム解明とラットモデルを用いた実証試験を行う。この「殺さず、剥がれやすい」バイオフィルム制御材の開発により、単なる齲蝕予防のみならず、要介護高齢者を支える家族の口腔ケアの省力化も実現する。
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研究成果の概要 |
バイオフィルム剥離効果を有する、ジフテリア菌表層糖脂質(TDCM)をリード化合物として合成されたビザンチンを歯面コーティング剤として応用した場合の抗バイオフィルム効果を検証した。 ビザンチン処理をしたハイドロキシアパタイト(HA)ディスク上では、初期付着菌の増殖に影響を与えることなく、菌種非特異的に菌体表面性状を変化させるとともに、付着関連遺伝子に影響を与えることで、付着菌数が抑制されることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、抗菌成分に頼らない口腔バイオフィルム制御法開発の一環であり、化学的制御法の弊害を減少させるとともに、口腔バイオフィルムを易剥離性とすることで、口腔ケアの省力化に貢献できると考えられる。近年では要介護者を支える家族や介助者の負担が増加しており、口腔ケアの省力化実現の可能性は、支える人の心身の負担軽減に寄与し得ると考えられる。
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