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病的活性化破骨細胞に発現する膜表面分子を標的とした病的骨破壊特異的制御法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K24098
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0907:口腔科学およびその関連分野
研究機関九州大学

研究代表者

久本 由香里  九州大学, 歯学研究院, 助教 (40729026)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード破骨細胞 / 骨吸収 / IL-1β / 骨破壊 / 病的骨破壊
研究開始時の研究の概要

生体内では破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成が繰り返されることにより骨量や骨質を維持している(骨リモデリング)。関節リウマチ等の骨疾患では破骨細胞が異常に活性化し、骨吸収と骨形成のバランスが崩れて病的な骨破壊が生じる。現在治療に用いられている破骨細胞を標的にした骨吸収抑制剤は、骨リモデリングを担う正常な破骨細胞の働きも阻害してしまうため、その副作用が懸念されている。そこで本研究では、病的に活性化した破骨細胞に特異的に発現する分子を同定してその機能を解析し、最終的に正常の骨リモデリングには影響を及ぼさない、病的活性化破骨細胞を標的とした新たな骨破壊制御法の確立を目指す。

研究成果の概要

申請者はこれまでにIL-1βが破骨細胞において骨吸収を亢進し、正常の破骨細胞とは異なる膜表面分子の発現を誘導することを見出している。IL-1βが発現誘導する分子を探索した結果、Transferrin receptor 1(TfR1)が示された。さらにIL-1β刺激によりTfR1を介して細胞内への鉄取り込みが著明に亢進することが明らかとなった。従って、IL-1βによる骨吸収亢進は細胞内鉄の増加が一因であると考えられるが、TfR1の発現制御や骨吸収亢進に関与する既知の経路にはIL-1βによる影響が認められなかったためまだ明らかになっていない新たな経路を介して制御されている可能性が示唆される。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の遂行により、病的骨破壊を制御する候補分子としてTfR1を示すことができた。正常な破骨細胞にも発現しているTfR1がIL-1β刺激によりさらに発現が上昇し、骨吸収が亢進するという申請者が得た知見はこれまでに報告はなく、まだ不明な点が多い破骨細胞における病的機能亢進のメカニズム解明につながる可能性を秘めた重要な結果である。また本研究結果は、通常の生理的機能には影響を与えずに病的骨吸収のみを標的としたより副作用の少ない安全な新しい骨破壊疾患治療薬の開発への足掛かりになることが期待される。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-09-03   更新日: 2022-01-27  

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