研究課題/領域番号 |
19K24102
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
山崎 亮太 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (70841998)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯周病 / 齲蝕 / Persister / バイオフィルム / 活性酸素種 / 口腔病原細菌 / 殺菌 / バイオサーファクタント / 抗生物質 / 再発予防 / Oral bacteria |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病患者には、治療が奏功せず、再発を繰り返し、完治が困難な症例をしばしば経験する。その一因として、生体の免疫応答や抗生物質に対して、抵抗性を示す歯周病原性細菌の“Persister化”がある。Persister化した細菌は完全な排除が非常に困難であるため、口腔内を薬剤で処理しても残留してしまい、それが再増殖することで歯周病が再発する。本研究では歯周病原性細菌によるPersister化のメカニズムを解析し、それを完全に除去する方法を見出し、歯周病の感染や再発の抑制に関する新たなコンセンサスを得ることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、「歯周病の発症や再発を“Persister”の視点から防ぐ」ことを目的としている。ストレス環境下で生存するためにとるPersisterという細菌の表現型は、口腔病原細菌においても例外ではなく、これらが歯周病の持続化や、再発の原因となっていると考える。 本研究ではまず、薬剤の効果を高めるためにPersisterを通常の状態に目覚めさせるメカニズムを明らかにし、更に、Persisterを殺菌する技術を確立することで、歯科治療における新たな知見を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯周病は誰しもが起こり得る疾病である。歯周病患者には、治療が奏効せず再発を繰り返し、持続してしまう、いわゆる慢性歯周炎となる症例をしばしば経験する。その要因の1つとして、Persisterの存在に着目した。薬剤療法などに耐え得るPersisterは治療後も生存してしまい、これが再増殖することで病気を持続化させていると考える。本研究は歯周病の持続化や再発がPersisterによるものという仮説の元、歯周病原性細菌が形成するPersisterのメカニズムを解明し、その排除法を確立することで、新たな口腔内感染症の病態解明や治療・予防戦略の確立に繋がるものである。
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