研究課題/領域番号 |
19K24104
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
田中 亜生 東京歯科大学, 歯学部, レジデント (80843573)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 象牙芽細胞 / TRP channel / PANX-1 channel / 神経線維 / 免疫組織化学 / RT-qPCR / 歯痛 / TRPチャネル / PANX-1チャネル / PCR / 神経 / TRP チャネル / PANX-1 チャネル / リアルタイムPCR |
研究開始時の研究の概要 |
象牙芽細胞は象牙質形成能の他、感覚受容機能を持つことが知られている。現在にいたるまでに、象牙芽細胞の感覚受容機能においてTRPチャネル、およびPANX-1 チャネルが重要な役割を演じていることが報告されている。 しかし、これらはin vitroにおける成熟した象牙芽細胞の結果であり、象牙芽細胞が分化過程のどの段階で感覚受容機能を獲得するかについては不明である。よって、本研究はin vivoにおいて、未熟な象牙芽細胞から成熟した象牙芽細胞への分化過程を追いながら、痛覚受容機能の発現を検索することとした。
|
研究成果の概要 |
象牙芽細胞の感覚受容機能にはTRPチャネルとpannexin 1 (PANX-1) チャネルが重要な役割を担っていることが報告されている。本研究は、象牙芽細胞の感覚受容機能の獲得時期を明らかにすることを目的とした。 生後0~12日齢のラットの下顎第一臼歯の前額切片を作製し、TRPチャネル、PANX-1チャネル、および神経線維の発現を検索した。象牙芽細胞の感覚受容機能に必要であるTRPチャネル、PANX-1チャネル、および神経線維の全てが揃うのは生後12日齢であった。 よって本研究より、ラットの象牙芽細胞の感覚受容機能は生後12日齢頃から発現することが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の研究成果において、象牙芽細胞の感覚受容機能は歯根が形成され始めた時に発現することが示唆されている。よって、歯は口腔内に萌出する前から、疼痛を受容できる機能を兼ね備えている可能性がある。小児歯科において、萌出直後の歯は歯質が未成熟であるうえに、清掃性が悪いため齲蝕となる可能性が高く、低年齢で処置が必要となることがしばしば認められる。乳歯は永久歯に比べて神経線維が疎であることが知られているが、萌出直後から象牙芽細胞の感覚受容機能は確立されているため、処置中に歯痛が伴わないように浸潤麻酔が必要不可欠となる。
|