研究課題/領域番号 |
19K24108
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
稲葉 啓太郎 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教 (10847883)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯周病 / 線毛 / Porphyromonas salivosa / Porphyromonas macacae / fimbriae / Periodontal disease |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの研究で、親密な間柄でう蝕原性細菌Streptococcus mutans の伝播が生じることが報告されている。しかし、ヒトとコンパニオンアニマルとの歯周病関連細菌の伝播に関する研究は少ない。そこで、ネコ口腔内細菌のヒト口腔への伝播の可能性と歯周疾患発症原因を明らかにすることを目的とする。 ヒトとイヌやネコの口腔内診査を行い、口腔内細菌の採取する。採取した細菌は培養を行い、Porphyromonas 属を分離し、各々の細菌の性状を比較する。また、口腔上皮細胞への付着と侵入に関与する線毛タンパク質の遺伝子配列や細胞への付着性を比較する。
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研究成果の概要 |
Porphyromonas gingivalis の線毛は、ヒト細胞への付着・侵入に関わっていることが知られている。動物の歯周病原菌であるPorphyromonas salivosa (macacae) の線毛を精製し、比較した。 電子顕微鏡観察により、Porphyromonas macacae ATCC 33141株の菌体表面には線毛様構造が確認できた。DEAE Sepharose CL-6B 陰イオン交換カラムクロマトグラフィーを用いて線毛タンパク質を精製した。精製タンパク質は電子顕微鏡により、糸状構造であることが確認できた。これを抗原としてマウスに免疫し、モノクローナル抗体を作製した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Porphyromonas salivosa(P. salivosa)は、ヒト歯周病患者の歯周ポケットから高頻度に分離されるPorphyromonas gingivalisと同属の黒色色素産生グラム陰性嫌気性桿菌である。イヌやネコを含む様々な動物の歯肉溝から分離されることから、イヌやネコの歯周炎との関連性が指摘されている。また、P. salivosa はヒトと同じ霊長類であるサルから分離されるP. macacae と同一の菌種であることが知られている。したがって、P. salivosaのヒトへの伝播の可能性を考慮し、P. salivosa の病原性状について検討することが重要であると考える。
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