研究課題/領域番号 |
19K24113
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
奈良 圭介 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (00844333)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯髄炎 / miRNA / 炎症抑制 / 組織修復 |
研究開始時の研究の概要 |
歯髄の修復を図る上で、進行した炎症を制御し治癒促進を誘導するバランス回復のための手法の確立は臨床において重要な意味を有する。しかし、歯髄で展開される炎症制御機転や、それらと組織修復との関連は十分には解明されていない。本研究では、歯髄で炎症制御および修復に関与するmiRNAを網羅的にスクリーニングするとともに、同スクリーニングで同定された複数のmiRNAをクラスターとしてとらえ、その機能を検証する。本研究は、歯髄保存療法や再生療法の成功率向上を企図した新規治療法の創出につながるものと期待される。
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研究成果の概要 |
炎症性物質であるLPSをヒト歯髄組織から採取した歯髄細胞に加えた際、発現が上昇するmicroRNAについて、miRNAアレイにて網羅的解析を行い、炎症性サイトカイン産生制御に関わるmiRNAをスクリーニングした結果、miR-146bが候補として浮上した。その後の研究によって、miR-146bは炎症性刺激によって発現が上昇し、ターゲット解析により炎症抑制に関わる可能性が高いことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、歯髄炎におけるmiRNAの動態を包括的に解析し、miRNAの炎症および治癒・再生プロセスに対する調節機能の解明を進めることができた。生体内では複数のmiRNAがクラスターとして機能し、複雑な遺伝子発現を同時に制御し、生体ネットワーク全体の正常化に関与すると考えられるため、炎症で発現が促進されるmiRNAの動態や機能の解明を進めることで、炎症と組織再生のクロストークの仕組みの解明につながると期待できる。
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