研究課題/領域番号 |
19K24117
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
関 壮樹 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (60755081)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ALS / AI / 咀嚼障害 / 一次感覚神経 / 電気生理 / ALSモデルマウス / パッチクランプ / ディープラーニング / 筋萎縮性側索硬化症 / 人工知能 / バイオマーカー / 三叉神経中脳路核 / 三叉神経 / SOD1G93A / NPY / ナトリウム電流 |
研究開始時の研究の概要 |
筋委縮性側索硬化症 (ALS) は運動神経の変性を伴った重篤な筋力低下を伴う難病であり、病気の進行に伴い、咀嚼・嚥下障害がみられ、経口摂取困難となり死に至る。 現在まで一次感覚神経の異常について報告はなかったが、先行研究でALSモデルマウスにおいて、咀嚼を制御する一次感覚神経の発火異常を発見し、この異常はNa電流の減少が原因であることを明らかにした。本研究ではALS モデルマウスを用いて、咀嚼に関わる一次感覚ニューロンをNa電流促進剤で治療することで、ALSの咀嚼障害が治療可能であるのか、電気生理学的な検討と人工知能を用いた咀嚼行動の検討を行い、ALSの咀嚼障害の治療に有益な手法の考案を行う。
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研究成果の概要 |
筋萎縮性側索硬化症 (ALS) は運動神経の変性を伴った重篤な筋力低下を伴う難病であり、病気の進行に伴い、咀嚼障害がみられ、経口摂取困難となり死に至る。 本研究ではALS モデルマウスの摂食行動の動画より人工知能(AI)を用いて、ALSモデルマウスの咀嚼障害を自動検出するAIモデルの開発を行った。このAIモデルによって、ALSモデルマウスの咀嚼サイクルは、野生型マウスと比較し、12週齢以降有意に延長することを突き止めていた。現在、咀嚼障害出現時のALSモデルマウスにおける一次感覚神経の発火異常を検出、ALSの咀嚼障害の治療に有益な治療法の考案を検討している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はALSの咀嚼障害の治療に限らず、咀嚼障害鑑別AIを用いたALS患者のスクリーニング検査という点においても、臨床応用が早期に可能になる可能性を持っている。ALSの咀嚼障害メカニズムが解明、予防治療法が発見されれば、ALS患者の栄養を改善し生存期間を延長するのみならず、ALSの骨格筋の運動障害にも応用できる可能性があるため、ALSの治療戦略として、咀嚼障害の解明は大変重要である。これまで困難を極めたALSの治療に電気生理学とAIを癒合させることで新たな一歩を踏み出せると確信する。
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