研究課題/領域番号 |
19K24120
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
佐々木 慎也 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (60848000)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞の三次元培養 / 歯周組織再生 / ex vivo / 間葉系幹細胞 / セメント質再生 / 脳由来神経栄養因子(BDNF) |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病は歯周組織(歯を支える歯槽骨や歯周靭帯、セメント質など)が破壊される疾患である。破壊された範囲が小さければ、歯周組織再生療法という治療法で再生が期待できるが、重度歯周炎では十分な再生効果が得られない。そこで、重度歯周炎に罹患した歯を意図的に抜歯し、破壊されたセメント質を生体外で再構築できれば、その歯を再植することで歯周組織が再生できると考えた。そのために、多分化能をもつ間葉系幹細胞と細胞の増殖・分化を促進する脳由来神経栄養因子(BDNF)を用いて再生困難なセメント質を生体外で構築するシステムを確立することを目的とした。
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研究成果の概要 |
歯周炎が進行して保存不可能となった歯を保存するためには、細胞移植治療による歯周組織再生が選択肢の一つとなる。この研究では歯をいったん抜歯し、生体外で細胞とともに培養し、歯周組織再生のキーとなるセメント芽細胞を歯の表面に誘導することでセメント質を再生させ、生体内に戻すことを最終目標としている。本研究期間中に、象牙質の表面で間葉系幹細胞を培養することに成功した。この象牙質表面の細胞がセメント芽細胞に分化すれば、生体外でセメント質を再生させることができると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代の日本では国民の8割が歯周病に罹患しているとされ、歯周病は糖尿病などの全身の健康と関わりがあることが分かってきている。歯周病の理想的な治療法として、歯周組織再生療法があり、盛んに研究が進められている。現状で臨床応用されている再生療法は、軽度~中等度の歯周炎が対象で、重症化したものは抜歯せざるを得ないことが多々ある。本研究では歯周炎が重症化した場合でも歯を保存できる歯周組織再生療法を開発することを目的としている。重症化した歯周病を治癒させることができれば、単に口の中だけの問題解決でなく、全身の健康増進につながるため、健康寿命延伸の観点でも非常に重要な意義を持つ。
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