研究課題/領域番号 |
19K24121
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
角 伊三武 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (50846847)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 矯正歯科治療 / 細菌 / 細菌学 / う蝕 / カリエスリスク判定 / 細菌叢 / メタゲノム解析 / 予防 |
研究開始時の研究の概要 |
矯正歯科治療中に生じる医原性障害として、う蝕・歯周病等の細菌感染が挙げられる。 我々は次世代シークエンサーを用いて、口腔内に生息する全ての細菌種を対象とし、矯正歯科治療による口腔内細菌叢の変化について解析を重ねてきた。これまでの検討において我々は、矯正歯科装置の装着により、口腔内の歯周病原因菌を含む嫌気性菌の割合が増加するとともに、口腔内の常在菌やう蝕原因菌の割合は減少していることを解明した。しかしながら、矯正歯科治療中の長期的な細菌叢変化は未だ不明である。以上の背景より本研究では、矯正歯科治療によって生じる細菌感染による医原性障害を予測し、新規のリスク管理法を確立することを最終的な目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究により、歯並びを改善するための矯正歯科治療を受ける患者さんの、口の中に生息する細菌の動態の一部が明らかとなりました。具体的には、取り外しの出来ない矯正装置を口の中に装着すると、歯肉炎を引き起こす細菌が優位になっていました。また、細菌だけではなく、唾液の量や、虫歯になりやすい環境かどうかなど、様々なことが性別や年齢によって異なることも明らかとなりました。これらは、矯正歯科治療を受けている患者の、虫歯や歯周病の予防に役立つと考えられます。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、唾液やプラークを採取し、その量や性質を分析することで行われました。細菌学的な分析には次世代シークエンサーを使用し、菌種を特定せず網羅的に解析しました。矯正歯科治療を受けている患者を対象とした研究では、この手法を用いたものはまだ少ないため、高い学術的価値を有すると考えられます。
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