研究課題/領域番号 |
19K24123
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
朝川 美加李 九州大学, 歯学研究院, 助教 (90852583)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 口腔マイクロバイオーム / 高齢者 / 舌苔 / 舌マイクロバイオーム / 16S rRNA遺伝子解析 / 次世代シークエンサー |
研究開始時の研究の概要 |
誤嚥性肺炎は口腔細菌を誤嚥することによって引き起こされる。応募者らは過去に、肺炎による死亡リスクに関与する舌常在細菌叢(マイクロバイオーム、MB)の細菌構成バランスを明らかにしたが、その細菌構成を改善する方法は未だ確立できていない。本研究では、機械的舌清掃前後の舌MBの変化を調べ、機械的舌清掃が舌MBの細菌構成に与える影響を解明する。本研究で、機械的舌清掃による舌MBの質の動態を明確にすることにより、誤嚥性肺炎予防に効果的な舌MB管理アプローチ構築の基盤となる情報を科学的根拠に基づき得ることができる。
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研究成果の概要 |
本研究では、極度に舌苔が付着した高齢者に対して機械的舌清掃を行い、清掃前後の舌苔細菌構成を次世代シークエンサーを用いて調べた結果、清掃前にはActinomycesやActinobacteriaなどの嫌気性菌が優勢であった一方で、清掃後にはStreptococcusやRothiaなどの好気性菌や通性嫌気性菌が優勢となっており、機械的舌清掃前後での明らかな舌苔細菌構成の変化が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
誤嚥性肺炎は口腔細菌を誤嚥することによって引き起こされ、特に嚥下機能の低下した高齢者では最も注意すべき疾患の一つである。これまでの研究から、誤嚥する口腔細菌は主に舌の常在細菌であることが明らかになっており、誤嚥性肺炎の病因論を理解する上で舌マイクロバイオームの全体像やその動態の解明が求められている。本研究では、成人や地域在住高齢者では通常観察されない、舌苔が極度に付着した高齢者を対象とすることで、機械的舌清掃の効果をより明確に評価した。本研究から得られる結果は、誤嚥性肺炎予防に効果的な舌マイクロバイオーム管理アプローチ構築の基盤となる情報を科学的根拠に基づきえることができる。
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