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口腔扁平上皮癌のOsteopontin発現と放射線耐性に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K24125
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0907:口腔科学およびその関連分野
研究機関熊本大学

研究代表者

中嶋 光  熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (20849103)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードOsteopontin / 口腔扁平上皮癌 / 放射線耐性 / CD44
研究開始時の研究の概要

口腔扁平上皮癌(OSCC)において、放射線治療は重要な治療戦略の一つであるが、放射線抵抗性を示す細胞の存在が患者予後を極めて不良にする。したがって、放射線抵抗性メカニズム解明の解明や治療効果予測因子の探索は急務である。そこで、代表的な細胞外基質タンパクの一つであるOsteopontin (OPN)に着目し、OSCCにおけるOPNと放射線耐性機構についての研究計画を立案した。本研究の目的は、OPNを中心としたOSCC放射線耐性機構を明らかにし、OPNを標的とした新たな治療法開発に繋げることにある。

研究成果の概要

Osteopontin(OPN)が口腔扁平上皮癌(OSCC)組織中で化学放射線療法に対する耐性機構獲得に寄与している可能性を示した。またOSCC培養細胞にOPN添加した放射線照射の感受性試験を行い、OPN添加が放射線耐性能を向上させること、添加したOPNがCD44の経路を介してROSを制御しOSCC細胞の放射線耐性能獲得に寄与していること、OPNがCD44と結合し、さらにシスチントランスポーターのサブユニットであるxCTと結合することでシスチンの取り込みを活性化し、GSHの生成を促進すること示した。これによりxCT阻害薬であるスファサラジンがOSCCにおいて有効な治療薬となる可能性を示した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

OSCCにおける放射線治療は有効な治療法の一つだが、放射線抵抗性を示す細胞の存在が患者予後を極めて不良にするため、そのメカニズム解明は急務である。今回われわれの研究成果によって、OSCCにおけるOPN-CD44経路を介した放射線耐性機構の解明によって、新たな治療法の開発に繋がる可能性を示した。またその候補としてxCT阻害薬スルファサラジンが挙がるが、同剤は関節リウマチなどに既に承認され高い治療効果を示しており、ドラッグリポジショニングの観点からも臨床応用に期待ができる。したがって同剤を併用した治療法開発は放射線抵抗性OSCCを有する患者へ有望かつ創造性に富む治療法の候補となりうる。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-09-03   更新日: 2022-01-27  

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