研究課題/領域番号 |
19K24137
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
藤井 真由子 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (80844357)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯髄炎 / 低酸素 / HIF1a / LPS / 歯髄細胞 / 炎症性メディエーター / 歯髄組織 / HIF1 / TNFa / IL1b / IL6 / HIF |
研究開始時の研究の概要 |
歯髄炎の特性の解析と制御法の開発は、炎症歯髄に対する新規治療戦略創成の端緒となる。歯髄炎の特徴的病態として、閉鎖的環境下で低酸素状態になることが挙げられる。低酸素状態で特異的に誘導される転写調節因子HIF1aが歯髄炎の進展に関与する可能性に着目し、低酸素培養した歯髄細胞をLPSにて刺激したところ、炎症性メディエーター(IL1b、TNFa)の産生が亢進するとともに、HIF1a発現も増加した。本研究は、HIF1aによる歯髄細胞からの炎症性メディエーター産生に関与するシグナル伝達機構を解明し、HIF1活性の抑制による歯髄炎制御の可能性をin vitro, in vivoにおいて探求することである。
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研究成果の概要 |
歯髄炎を低酸素状態がどのように修飾しているのかについて不明な点が多い。本研究においては、ヒト歯髄細胞をLPSにて刺激し、炎症性メディエーター、シグナル経路について検討した。その結果、HIF1aの強制発現により、LPS刺激によるNFkBシグナルの活性化、IL1b、TNFaといった炎症性メディエーター発現がさらに亢進した。一方、IL6産生はLPS刺激により誘導されるが、HIF1aの強制発現により産生が抑制された。IL6はNFkBシグナル以外にCEBP/bシグナルの活性化も関与する。今回、SOCS3がHIF1a存在下で発現が亢進し、LPS刺激下でのCEBP/b産生の制御に関与することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯髄組織は健全な状態においても低酸素状態にあり、硬組織で囲まれているため、歯髄炎によりさらに低酸素状態が誘発される。HIF1aによって歯髄細胞からの炎症性メディエーター産生や炎症の病態がどのように修飾されているのか、HIF1aが関与する歯髄炎の特性を明らかにし、制御法を開発することにより歯髄保存に関する新しい知見を得られ炎症歯髄に対する新規治療の開発の端緒となると考えらえる。
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