研究課題/領域番号 |
19K24138
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 順天堂大学 (2021) 東北大学 (2020) 東京医科歯科大学 (2019) |
研究代表者 |
西井 慧美 (古澤 慧美) 順天堂大学, 医学部, 助教 (00848674)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 炎症 / T細胞 / 制御性T細胞 / IFN-gamma / 抗がん剤 / CD4T細胞 / 免疫学 / 口腔粘膜病変 / 口腔粘膜 / 粘膜局所T細胞 / 慢性口腔粘膜疾患 / 免疫寛容 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔粘膜にはしばしば、T細胞の浸潤を特徴とする慢性化した病変を認める。本研究では、口腔粘膜炎の慢性化メカニズムを解明する為、ハプテン誘導慢性接触性口腔粘膜炎モデルを樹立し、粘膜炎が慢性化する過程での「免疫賦活/免疫抑制バランスの変化」を解析する。
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研究成果の概要 |
本研究では、抗癌剤誘導性口腔粘膜炎モデルを用いて、炎症粘膜に浸潤するIFN-gamma発現T細胞と制御性T細胞の相互作用について解析を行った。炎症粘膜では、自然免疫細胞だけでなくCD4T細胞の浸潤も認められ、その約20%はIFN-gammaを発現していた。また、IFN-gamma欠損マウスでは、粘膜炎症が軽減され、Treg比率が有意に上昇していたことから、IFN-gammaの発現抑制は、炎症/抗炎症のバランス関係を「炎症抑制」へと強く傾ける可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、抗癌剤誘導性口腔粘膜炎マウスモデルを用いて、特に粘膜に浸潤するT細胞に着目し、研究を遂行した。炎症の増幅に関わるIFN-gamma発現T細胞と、炎症抑制に関わる制御性T細胞の相互作用ついて検討する中で、IFN-gammaの発現抑制がTreg比率を上昇させ、粘膜炎症を改善できる可能性を見いだした。抗癌剤により重傷化する粘膜炎は、癌治療の継続にも関わる重要な問題であり、IFN-gammaの局所的な発現抑制が粘膜炎を改善する新規治療法となりうる可能性が見いだされた。
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