研究課題/領域番号 |
19K24139
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
原 実生 新潟大学, 医歯学総合研究科, 助教 (60848266)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 上皮バリア / TRPチャネルタンパク / TRPV1 / TRPVチャネル / 歯肉上皮バリア / TRPV1受容体 / カプサイシン / 歯周病 / TRPチャネル / ペリオドンタルメディスン |
研究開始時の研究の概要 |
歯肉上皮バリアは外来因子に対する生体防御の最前線で物理的バリアとして機能する。そのバリアの破綻が歯周炎の発症・進行と密接に関与していることが報告されており、申請者らも歯周病原細菌が歯肉上皮バリア機能を低下させることを報告した。近年同定されたTransient receptor potential (TRP) タンパクは、温度・機械刺激・化学刺激等により活性化され、様々な疾患との関連が報告されているが歯周炎に関する報告は少ない。そこで本研究の目的は、TRPタンパクを介した歯肉上皮細胞のバリア機能制御を明らかにし、バリア機能向上という新しい視点から歯周炎予防・治療法の確立を目指すことである。
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研究成果の概要 |
歯肉上皮バリアは生体防御の最前線で物理的バリアとして機能し、歯周炎の発症を抑制すると考えられており、TRPチャネルタンパクを介した歯肉上皮細胞のバリア機能制御を明らかにすることを目的とした。 歯肉上皮細胞にTRPV1アゴニストであるカプサイシンを添加すると経時的にバリア関連遺伝子発現の上昇を認めたが、透過性試験による上皮バリア機能試験では、バリア機能を強化する明らかな傾向は認められなかった。一方でカプサイシンはTNF-α誘導性の炎症性サイトカインの産生を有意に低下させた。免疫学的バリア機能制御にTRPV1が関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年同定されたTransient receptor potential(TRP) タンパクファミリーは、温度・機械刺激・化学刺激などによって活性化されるカルシウムイオンチャネルで、様々な疾患との関連性が報告されている。上皮細胞に発現するTRPタンパクが皮膚や血管のバリア機能制御に関与することが知られているが、歯肉上皮のバリア機能におけるそれらの関与については報告がほとんどない。TRPチャネルタンパクの関与とその分子メカニズムを明らかにすることで、宿主のバリア機能強化という視点から、新しい歯周病予防・治療法の確立を目指すことは社会的意義が大きい。
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