研究課題/領域番号 |
19K24140
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
設樂 仁子 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (10848261)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 舌運動 / 舌圧 / 水嚥下 / 高齢者 / 嚥下 |
研究開始時の研究の概要 |
摂食嚥下障害患者の多くは高齢者であり,嚥下時舌運動の加齢変化を理解することは,リハビリテーションを行う上で非常に重要である.これまでVFや超音波診断装置を用いて舌運動を評価する試みは行われてきたが,その計測・評価の難解さから詳細には明らかにされていない.申請者らは嚥下機能評価項目の一つである舌運動と舌圧を同時計測することで,より詳細な舌運動機能評価が可能になるのではないかと考え,独自の計測系を構築し健常者を対象に研究を進めてきた.本研究では,この同時計測装置を用いて高齢者の舌運動と舌圧を計測し,高齢者の特徴的な舌運動パターンと,舌運動と舌圧発現様相との関係を明らかにすることを目的としている.
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研究成果の概要 |
新潟大学医歯学総合病院歯科外来に通院中で義歯未使用者の65歳以上の患者に対して水嚥下時の舌圧と舌運動の同時計測を行った. 高齢者と健常若年者の水嚥下時の舌運動の結果を比較したところ,基本的な舌運動パターンは同じであり,液体量が変化しても変調が見られなかった.しかし,有意な差ではなかったが,高齢者の方が,舌が口蓋に接触している時間は延長傾向を示し,舌運動が緩慢になっている様子が見て取れた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者は,様々な要因で嚥下機能は低下する.そのため,高齢者の舌圧は,健常者との比較だけでなく,握力などの身体機能や低栄養など全身状態との関係性についても研究されており,様々な報告がある.しかし,舌運動との関係性についての報告は今までになく,実際にどのように舌が動いているかは不明である.そこで,高齢者の舌運動と舌圧を同時測定し,加齢による嚥下時舌運動の変化を科学的に評価できれば,臨床の場において高齢者の舌運動の特徴を加味した嚥下障害に対する治療計画やリハビリテーションの提案に役立てることができると考えている.
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