研究課題/領域番号 |
19K24155
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
山下 慶子 東京歯科大学, 歯学部, レジデント (50843538)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯周病 / 歯周病原細菌 / Treponema denticola / 転写調節因子 / 運動性 / スピロヘータ / 遺伝子機能解析 |
研究開始時の研究の概要 |
Treponema denticola は,主要な歯周病原細菌の一種である。その外膜には,本菌の主要な病原因子であるmajor outer sheath protein(Msp)が存在する。我々の研究グループでは,T. denticola Msp 欠損株において,AbrB 型転写調節因子とアノテーションされた遺伝子(TDE_0344)の有意な発現上昇を認めた。このことから,TDE_0344がMsp の発現調節に関わることが示唆された。 本研究では,T. denticola TDE_0344欠損株を使用し,本遺伝子の機能についてMsp をはじめとした病原性因子の発現調節に焦点をあて,解析を行う。
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研究成果の概要 |
Treponema denticola は,重度の歯周炎病巣から検出されることが多い,主要な歯周病原細菌の一種である。T. denticola の外膜に存在するタンパク質,Major outer sheath protein (Msp)は本菌の主要な病原因子である。 我々は,Msp の発現調節に関わる可能性のある遺伝子の機能解析を行い,この遺伝子がMsp の発現調節に関わる可能性は低いことが分かった。一方,この遺伝子は本菌の運動性に関わる遺伝子群の転写を調節していること,さらにこの遺伝子を欠損したT. denticola は運動性が低下し,運動のパターンも変化することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,歯周病原細菌の一種であるTreponema denticola の機能未知遺伝子が,本菌の運動性の調節に関わることを明らかにした。 T. denticola は鞭毛による活発な運動を特徴としており,組織内への侵入や栄養の獲得に,運動性の調節は重要な役割を果たす。この成果は,歯周炎の発症・進展の仕組みの解明や,細菌因子の制御を目的とした新たな治療ターゲットの発見に繋がる可能性がある。
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