研究課題/領域番号 |
19K24156
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
西田 大輔 東京歯科大学, 歯学部, PF (00843608)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 破歯細胞 / 内部吸収 / 歯髄 / 破骨細胞 / RANKL/OPG比 / 外傷 / 破骨細胞前駆細胞 / マクロファージ |
研究開始時の研究の概要 |
以前我々の研究グループは、生体内の破骨細胞は、細胞増殖が停止した前駆細胞(QOP)から分化することを明らかにした。しかし、QOPの細胞表面マーカーは未だ不明である。本研究では、QOPの特異的なマーカー蛋白質を見出し、生体内の挙動を解明することを目的とする。骨髄は破骨細胞前駆細胞を始めとした種々の血球系細胞が局在するため、QOPの同定は困難である。QOPの同定には、歯の硬組織に囲まれた歯髄組織を利用する。歯髄には血球系細胞が殆ど存在しないため、QOPの特定には理想的な細胞環境である。本研究により、QOPを介した骨調節機構の理解が進み、骨疾患治療法の新たな指針を見出す研究に繋がることが予想される。
|
研究成果の概要 |
破歯細胞歯は、外傷によるダメージや、う蝕(虫歯)などにともない歯の内側(歯髄腔側)に出現し、歯を吸収する。この疾患を内部吸収というが、その発症メカニズムはよくわっていない。本研究において、ダメージを受けた歯の歯髄では、破歯細胞を誘導するランクル(RANKL)が上昇し、抑制に働くオステオプロテゲリン(OPG)が低下した。その結果、OPG に対する RANKL の量が多くなり、歯髄で破歯細胞形成が誘導されることが解明された。この時、前駆細胞には違いは認められなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、歯が内側から吸収される疾患である、内部吸収における破歯細胞の調節に、破歯細胞を誘導するランクル(RANKL)、抑制に働くオステオプロテゲリン(OPG)が重要であることが明らかとなったが、内部吸収の発症メカニズムは未だ明確ではなく、破歯細胞の分化機構の解明が、その予防および治療法の確立に繋がると期待される。
|