研究課題/領域番号 |
19K24160
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
今村 剛朗 東北大学, 医学系研究科, 助教 (60849412)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | コホート / 呼吸器感染症 / 小児急性期呼吸器感染症 / ウイルス / フィリピン共和国 / 小児急性呼吸器感染症 / 網羅的解析 / 小児呼吸器感染症 / フィリピン / NGS / 急性呼吸器感染症 / 小児 |
研究開始時の研究の概要 |
急性呼吸器感染症は小児において重要な疾患であり、発展途上国では小児死亡の主原因でもある。急性呼吸器感染症に関与する病原体の解明は、小児急性呼吸器感染症の診断や治療、予防に重要である。分子生物学的手法により、ヒト呼吸器臨床検体から多くのウイルスや細菌が高い感度で検出されるようになったが、それら病原体が有する臨床的意義の解明は十分ではない。フィリピンの小児出生コホートにおける定期的な呼吸器検体採取と分子生物学的検出手法の併用により、小児急性呼吸器感染症に関与する病原体の経時的かつ網羅的解析を目的として本研究を行う。
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研究実績の概要 |
急性呼吸器感染症は発展途上国における小児死亡の主原因であり、急性呼吸器感染症に関与する病原体の解明は、小児急性呼吸器感染症の診断や治療、予防に重要である。当初は、フィリピン共和国の小児出生コホートにおける定期的な呼吸器検体採取と分子生物学的検出手法の併用により、小児急性呼吸器感染症に関与する病原体の経時的かつ網羅的解析を目的として本研究を計画していた。しかしながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックのため、渡航や新規研究活動の開始が困難となった。
その間に、当研究室で以前にフィリピン共和国で収集した検体を用いて解析を行なった。急性の重症肺炎の診断でフィリピン共和国の病院に入院した小児から収集した上気道検体から、急性呼吸器感染症の病原ウイルスおよび細菌をreal-time PCRで検出し、検出病原体の組合せ(co-detection)や患者の臨床症状と検出病原体との関連を解析した。その結果、特定のウイルスと細菌との検出(co-detection)の頻度が高いことが明らかになった。今後、解析検体数を増やした解析の実施と、無症状者における検出病原体との内訳比較とを実施する予定である。
また、COVID-19パンデミックによる負荷の軽減に伴い、フィリピン共和国での小児出生コホート研究を開始した。共同研究機関や当該地域の保健行政機関と協議を行なった上で、上気道検体の採取を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
フィリピン熱帯医学研究所を始めとする共同研究機関、フィリピン共和国ビリラン島にある研究協力病院、当該地域の保健行政機関と協議を行なっていた中、COVID-19パンデミックが起きた。フィリピン共和国は長期間のロックダウンを行ない、渡航や新規研究活動の開始は困難となっていた。COVID-19パンデミックの負荷軽減や、フィリピン共和国・日本両者の渡航制限緩和に伴い、研究活動開始に向けて再度関係各所との調整を行い、2023年に新規研究活動の開始が可能となった。
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今後の研究の推進方策 |
当研究室で以前にフィリピン共和国で重症肺炎の小児から収集した上気道検体を用いた解析を継続する。また、2023年に開始した小児出生コホートにおける研究を継続し、検体採取、病原体検出、臨床症状解析などを実施する。
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