研究課題/領域番号 |
19K24175
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
近藤 千惠 上智大学, 総合人間科学部, 助手 (70845065)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 双生児 / 乳児 / 睡眠 / 母親 / 父親 / アクチグラフ / 産後うつ |
研究開始時の研究の概要 |
多胎児であることは虐待のハイリスク要因として認識されている。1歳未満の双生児を抱える母親は睡眠時間が短く、育児疲労感が持続し、出産後の抑うつにも関連すると報告されている(横山、日本公衆衛生雑誌、1995)。 本研究は、1歳未満の双生児及びその両親の睡眠状況を睡眠測定機器を用いて客観的に評価する。同時に両親の育児や家事等の役割分担、うつ状況についても調査する。得られた結果から、双生児および両親の睡眠状況の実態と産後うつとの関連を明らかにすること、双生児家庭への支援と虐待予防について考察することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は乳児期の双生児とその両親の睡眠状況と産後うつとの関連を明らかにし、双生児家庭への支援のあり方を考えることである。 双生児家庭と単胎家庭に対し、乳児とその両親の縦断調査(生後2ヶ月~4ヶ月の3回実施。1回につき7日間、睡眠測定機器を装着。)を行い、比較を行った。単胎の父親の夜間睡眠効率は生後2ヶ月から4ヶ月まで90%前後で推移していたのに対し、双生児の父親は70%台前半で推移していた。乳児および母親の夜間睡眠効率に大きな差はなかった。今回の参加者の中で産後うつ発症者はいなかった。両者の関連に明確な結論を得るには、さらにデータ数を蓄積する必要があり、今後も継続した検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
米国における研究では、双生児の父親は日中の睡眠で夜間の睡眠不足を取り戻している母親に比べて睡眠時間が短いことが明らかになっている(Damato E, 2008)。今回得られた結果から、我が国においても、子どもが1人であれば、父親の睡眠は大きな影響を受けることはないが、双生児では大きく関わることが示唆された。単胎、双生児どちらの父親も産後うつのスクリーニングは陰性であった。 双生児家庭においては、両親ともに睡眠不足が長期に渡り継続するため、母親だけでなく父親に対しても支援が必要であると考えられる。
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