研究課題/領域番号 |
19K24185
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター (2020-2021) 国立保健医療科学院 (2019) |
研究代表者 |
小林 由佳 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 国際医療協力局, 特任研究員 (80845743)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 受動喫煙 / 循環器疾患 / 女性 / コホート研究 / 回避行動 / 大学生 / 循環器疾患の発症 / 日本 / 受動喫煙回避行動 / 冠状動脈性心疾患 / 発症 / 配偶者 / 受動喫煙と循環器疾患 / 家庭内受動喫煙 |
研究開始時の研究の概要 |
わが国では受動喫煙により年間約1万5千人が死亡し、そのうちの約80%が循環器疾患、約15%が癌によるものと推計されている。しかしながら、国内の受動喫煙対策は他の先進国と比較して遅れている現状がある。更に、受動喫煙と循環器疾患に関する国内のエビデンスは限られており、その大半は海外の研究結果に依存している。また、受動喫煙を回避する行動の実態とその促進・抑制要因に関する研究も殆どない。これらのことから、本研究により受動喫煙に関する科学的なエビデンスの強化と受動喫煙回避のための具体策を提言する。
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研究成果の概要 |
大規模コホートにおいて、非喫煙女性における、受動喫煙と虚血性心疾患、脳卒中、および全循環器疾患の発症リスクとの関連をアジアで初めて検討した結果、夫からの受動喫煙は、中高年の非喫煙女性の虚血性心疾患の発症リスクを高める可能性があることが分かった。また、別の大規模コホートにおいて、非喫煙女性における、受動喫煙と虚血性心疾患の死亡リスクとの関連がみとめられた。 女子大学生の受動喫煙の実態と受動喫煙に対する回避行動を促進する要因を検討する為、アンケート調査を行った。家族の中に回避行動をとる者がいることや受動喫煙を容認しない態度が女子学生の受動喫煙回避行動の促進要因であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大規模コホート研究において、受動喫煙と虚血性心疾患、脳卒中、全循環器疾患の発症リスクとの関連をアジアで初めて検討した。日本人の循環器疾患の発症タイプは欧米とは異なるが、本研究の結果によると、夫からの受動喫煙は、中高年の非喫煙女性の虚血性心疾患の発症リスクを高める可能性があり、この結果は欧米の結果を支持するものであった。 これまで明らかになっている受動喫煙回避行動の促進要因と併せて、家族に受動喫煙回避行動をとる者がいる場合について調査を行った。知識だけではなく、実際に回避行動をとっている家族等の身近な人の言動から学ぶ事が、受動喫煙の回避行動に繋がると分かった。
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