研究課題/領域番号 |
19K24190
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
土屋 涼子 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (10849201)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | アセスメント / 看護師 / 思考過程 / 熟達化 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、看護の標準化により誰でも一定レベルの観察やケアの実施が可能となる一方で、看護のパターン化により看護師が思考を必要としない事態が懸念されている。対象である患者の看護問題を正しく導き出すためには、構造化された知識を活用することが必要であるが、新人看護師から一人前、中堅看護師へと習熟段階を経る過程で、どのように思考過程が変化していくのかについては明らかとされていない。本研究では、看護師が患者の看護問題から援助方法を導き出す際の思考過程、また看護師としての習熟段階による思考過程や内容の特徴を明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、看護師の患者指導場面、周手術期にある患者に対する療養環境の整備場面に着目し、それら場面における看護師の思考過程、また看護師の習熟段階による思考過程や思考の内容の特徴を明らかにすることである。心不全のため入院された患者に対する指導場面、手術を受けた患者に対する療養環境の整備場面についての看護記録を抽出し、テキストマイニングを用いて分析した。その結果、看護師の習熟段階が熟達化するに従い、対象の危険を予測し、危険を回避する内容の記録が増加すること、予測している危険な事柄の内容やその根拠に用いる情報が増加する傾向にあることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
看護師は対象の問題や必要とされる援助について正しく導き出すためには、アセスメントを正確かつ十分に行う必要がある。看護の実践場面におけるアセスメントの教育をより効果的に実施するためには、新人看護師が一人前、中堅看護師と成長する過程でアセスメントや思考過程がどのように変化しているのか、現状を把握することは早急の課題であると考えられる。本研究において、看護記録の内容や看護記録に記載された思考の特徴をクリニカルラダーレベル別に明らかにしたことは、今後の看護師のアセスメント能力向上や看護記録の記載に関する教育、教育方法の開発に貢献できると考えられる。
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