研究課題/領域番号 |
19K24196
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
永田 優馬 大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員 (90832824)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 認知症 / 重度認知症 / QoL / 生活 |
研究開始時の研究の概要 |
認知症は重症化すると“死に至る病”である。end-of-lifeアプローチの目標としてQuality of Life (QoL) が最重要視される反面、何が重度認知症者のQoLに影響するのか、この主題に関する知見は非常に少ない。認知症のQoLを向上ならびに悪化する因子は、認知機能や日常生活機能が提唱されてきたが、重度にいたった場合にはむしろ苦痛やBPSDが重要と思われる。本研究では重度認知症者のQoLに関連する因子を特定することを目的とする。それらを示すことで、従来の経験に基づくQoL向上を目指す治療方針から、重度認知症者に適した根拠に基づく治療方針の開発に大きく貢献できるものと期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では申請者らが標準化したQuality of Life (QoL) 評価指標を用いて,重度認知症者のQoLに関連する因子を特定することを目的としていた。その結果,重度認知症者のQoL構造にはexpression of comfortとexpression of discomfortの二つの因子があることが明らかとなった。QoLの総合点にはBPSDと苦痛が寄与し,expression of comfort因子得点には日常生活活動と苦痛が寄与し,expression of discomfort因子得点にはBPSDと苦痛が寄与することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症は発症数年後に重度のステージに至り、患者自身だけでなく家族や介護者に多大な困難さを引き起こす。従来までは認知症の軽度から重度段階までのステージごとのアプローチは乏しかった。本研究により、重度認知症者のQoLに関連する因子を特定し、軽度から中等度認知症者との差異を客観的に示すことで、根拠に基づく重症度特異的な治療方針の提案に大きく貢献でき、リハビリテーション・ケア介入の選択肢を広げることができると期待される。
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