研究課題/領域番号 |
19K24198
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
坂本 陽子 岡山大学, 大学病院, 助教 (80845818)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | attitude / end-of-life care / older persons / decision making / PEG / tube feeding / ”PEG feeding” / ”end-of-life care” / ”Geriatric patients” / ”Physician attitudes” / ”cognitive decline” / 終末期医療 / 胃瘻造設 / 高齢者 / 意思決定 / インフォームドコンセント / 看取りの質 / アンケート調査 / 延命治療 / QOL |
研究開始時の研究の概要 |
終末期においては胃瘻造設の対象となる患者の多くは意思決定能力が低下し、家族による代理決定に際しては医師の意向が強く影響していることが指摘されている。高齢者への胃瘻造設に関する認識は医師間で異なっており、推奨するのか、差し控えるかの方針決定は分かれている。 本研究では、人生の最終段階における高齢者の胃瘻造設に対する本邦医師の認識について自己記入式質問紙を用いて意識調査を行い、医師間の認識に差異を生じさせる要因を明らかにすることを目的としている。この結果は医師の終末期医療における課題抽出と医療の質、看取りの質の改善に役立つものとなる。
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研究成果の概要 |
本研究は高齢者の終末期におけるPEGに関する日本人医師の背景と認識を調査し、医師の認識の違いに関連する要因を明らかにすることを目的に、全国の医療機関と老人保健施設に勤務する医師約3,000名に対しWebアンケート調査を実施した。ロジスティック回帰分析にてPEGの推奨と各要因との関連についてのオッズ比および信頼区間を算出した。 調査に回答した564名の医師のうち26%が認知機能低下のある終末期高齢者にPEGを勧めており、PEG推奨の是非に関する医師の認識の違いは、誤嚥性肺炎予防効果、退院先への影響、および差し控え提示の抵抗感と関連していた。また、PEG施行施設での勤務は関連する背景因子であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、日本の医師が終末期高齢者に対するPEGに関して持つ認識と判断の違いを明らかにし、これに関連する要因を特定した。学術的意義として、これにより医療現場でのPEGに関する意思決定プロセスの理解が深まると考える。社会的意義としては、終末期ケアにおける医師の判断が患者とその家族の生活の質に与える影響を考慮し、より良い医療の提供と患者中心のケアの促進が期待される。これにより、医療政策や教育プログラムの改善に寄与する可能性がある。
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