研究課題/領域番号 |
19K24204
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
岩崎 涼子 富山県立大学, 看護学部, 助教 (80846155)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 認知症高齢者 / 倫理教育 / 看護倫理 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会となった昨今、認知症高齢者が急増している。看護師の中には、認知症高齢者のケアを行う際に意思疎通の困難さなどから、敬意のこもった看護を行えず、人権を尊重できていないことにジレンマを抱え、その対処方法が見出せていない者も多い。そのため、認知症高齢者の看護におけるジレンマや倫理的課題について、現場の視点から看護実践に結び付く教育内容を検討することは重要と考える。本研究の目的は、我が国の看護系大学における認知症高齢者の看護に関する倫理教育の実態を把握し、倫理教育に最小限必要不可欠な教育内容(ミニマム・エッセンシャルズ)を明確にすることである。
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研究成果の概要 |
看護系大学のWEBシラバスに示された教授内容を調査し、「認知症」の用語に加え、看護倫理に関する倫理用語が記載されている箇所を抽出することで、認知症高齢者看護の倫理教育の実態を明らかにした。認知症高齢者の看護を実践している看護師を対象とした無記名自記式質問紙調査を行った。看護師が経験した倫理的ジレンマで最も多かったのは、身体抑制であり、多職種間連携に関する学習ニーズが高かった。 認知症高齢者の看護に関する倫理教育内容の明確化は今後の課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国公立看護系大学のWEBシラバスにおいて、「認知症」の用語に加え、看護倫理に関する倫理用語が記載されている大学は、国立・公立合計88大学のうち15大学(17.0%)と少ない現状にあった。高齢者看護の倫理教育に、『認知症高齢者』に関する学習内容が含まれている可能性もあり、重複した内容として教授できるか検討が必要と考える。 認知症高齢者の看護を実践する看護師の倫理的ジレンマへの対応では、「看護職以外の医療専門職に相談した」が 27% と低いことに加え、患者を取り巻く家族や多職種間連携の学習ニーズが高く、本領域においても多職種連携教育に関する課題の整理や教育方法の検討が重要であることが示唆された。
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