研究課題/領域番号 |
19K24210
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
岸 知輝 杏林大学, 保健学部, 助教 (80845123)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 睡眠休養感 / 生活習慣 / 従業員 / 保健指導 / 類型化 / 特定健康診査 / 睡眠 / 診療報酬明細書 / 特定健診 / レセプト / 潜在クラス分析 |
研究開始時の研究の概要 |
職場のメンタルヘルス対策の一つとして,睡眠への取組みは重要である。 不眠や,翌朝起きても疲労が残っているといった,睡眠に注意を要する者は,うつ病をはじめとした精神科的な問題がある者,肥満・過度な飲酒といった生活習慣の悪化による者,また,どちらも関連している者等,多様で異質な集団で構成されている。 本研究では,特定健診結果とレセプト情報から,潜在クラス分析を用いて,睡眠に注意を要する者を探索的に類型化する。そして,異質な集団の特徴を明らかにすることを目的としている。得られた類型に対応した,効果的な睡眠指導の提言を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、睡眠による休養の充足感と生活習慣を用いて、従業員を探索的に類型化し、各類型は睡眠や生活習慣に関してどのような問題を抱えているかを明らかにする。そして、類型に応じた保健指導の指針作成の一助とし、個別化された保健指導体制の構築を目指すことである。 本研究を進める上で時間を要している点は、類型に用いる変数の検討である。モデルの適合度だけではなく、どの変数を用いれば保健指導を行う現場の医療職が理解しやすいかを意識しながら、変数の検討を続けている。 今年度進めた点として、次の2点が挙げられる。 一つ目は、男性従業員の類型化である。類型に用いる変数として、睡眠による休養の充足感の有無、飲酒・喫煙・運動習慣、BMIで分析を行ったところ、40~50歳代は、5つのグループ(①休養充足感なし・運動なし・飲酒グループ、②肥満・時々多量飲酒グループ、③非飲酒グループ、④毎日飲酒・喫煙グループ、⑤飲酒・休養充足感ありグループ)に類型できることが示された。これについて、現在、論文投稿の準備を進めている。今後、60歳代の男性従業員についても解析を進めていく。 二つ目は、女性従業員に関してである。男性と同様、睡眠による休養の充足感の有無と生活習慣で類型化を行ってきたが、生活習慣以外にも、更年期障害との関連についても検討を進めている。更年期障害の者は、睡眠の変調やうつ、その他様々な自覚症状を抱えている。類型化を通して、自覚症状の特徴を明らかにしていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
従業員の類型に用いる変数の検討に時間を要しており、学会発表・論文投稿を当初の計画通りに進めることができなかった。モデルの適合度だけではなく、保健指導を行う現場の専門職も理解しやすい変数の検討を続けてきた。 男性従業員の類型に用いる変数が定まったため、今年度は論文投稿の準備を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
男性従業員の分析に関しては、類型に用いる変数が定まったため、成果をまとめている。2023年度中に、国際学術誌への投稿を予定している。 女性従業員の分析に関しては、生活習慣のみならず、更年期障害の睡眠への影響についても検討を進めていきたい。レセプト情報を用いて、更年期障害関連の受診歴も含めた分析を進めていきたい。
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