研究課題/領域番号 |
19K24213
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
川崎 絵里香 関西医科大学, 看護学部, 助教 (40580543)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アロマセラピー / 睡眠 / 統合失調症 |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠は統合失調症患者の多くが抱える課題であり、良質な睡眠は、患者のQOLやセルフケアの向上のために重要である。一方、継続的な睡眠薬の使用は、多くの副作用を引き起こし、QOLの低下につながる。そのため、薬物療法以外での睡眠への関わりは重要であると言える。 そこで、本研究では睡眠への効果が期待できる非薬物療法であるアロマセラピーの中で実施が容易である芳香浴とハンドマッサージによる統合失調症患者の睡眠の質への効果を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
睡眠に関して課題を持つ統合失調症患者5名に対して、就寝前にアロマセラピー(ハンドマッサージおよび芳香浴)を実施し、睡眠の質の変化を評価した。自覚的睡眠感をOSA睡眠調査MA版を用いて調査し、睡眠-覚醒リズムは、GT3X-BTモニターを使用して測定した。OSA睡眠調査表M A版の実施前後の比較で、因子Ⅰ(起床時眠気)、因子Ⅱ(入眠と睡眠維持)、因子Ⅳ(疲労回復)、因子Ⅴ(睡眠時間)において、全体平均で介入後は介入前と比較して改善の傾向がみられた。睡眠-覚醒リズムでは、睡眠効率、総就床時間、総睡眠時間、中途覚醒で、全体平均で介入後は介入前と比較して改善の傾向がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
精神疾患患者の不眠に使用される抗不安薬や睡眠薬等の向精神薬が使用されるが、向精神薬の多剤・大量、長期的な使用は、多くの副作用を引き起こし、QOLを損ない、就労や社会参加を妨げるという不利益に繋がる。本研究では、対象者数を十分に集めることが困難であったため、有意差を示すことができなかったが、介入前後の平均値の比較で、自覚的睡眠間、睡眠-覚醒リズムで介入後で改善の傾向が見られた。本研究により統合失調症患者に対して、薬剤の効果を補完する看護介入の可能性が示唆された。
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