研究課題/領域番号 |
19K24227
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
大岸 文美 (谷渕 文美) 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (50848439)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 心臓デバイス植込み患者 / 生活リズム / 看護 / 活動 / 睡眠 / 生活の質 / QOL |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、心臓デバイス(ICD, CRT-D)植込み患者の生活リズムに基づく生活調整・看護支援の検討を行うために、生活リズムの実態及び生活リズムに影響を与える要因を明らかにすることを目的としている。そのために、体動センサー(アクチウォッチ)を用いて日中の活動と夜間の睡眠を7日間測定する。得られたデータは周期回帰分析を行い、振幅や位相時間について分析し、生活リズムを明らかにする。そして生活背景や主観的睡眠の質、主観的気分状態、健康関連QOLを質問紙によって調査し、これらと生活リズムとの関連を明らかにする。
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研究成果の概要 |
心臓デバイス(ICD, CRT-D)は致死性不整脈による突然死を予防し、心不全の症状を軽減する一方、社会生活の制限やうつの問題が指摘されている。本研究は、心臓デバイス植え込み患者の生活リズムに焦点を当てた看護支援の検討を行うために、活動と睡眠を調査し、周期回帰分析によって生活リズムの実態を調査した。 睡眠良好群と睡眠不良群の2郡間で生活リズムの比較を行った結果、睡眠良好群の方が、活動性は有意に高く、位相時間は有意に前進していた。2郡間で年齢や心機能といった身体機能に差はなかったが、主観的気分状態は睡眠不良群の方が悪かった。日常生活における患者の活動性の拡大が必要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は心臓デバイス植え込み患者の生活リズムを明らかにした初めての研究であり、貴重な基礎資料を得られたことに学術的意義がある。本研究の結果、睡眠の質が悪い患者は活動性が低いことが明らかになった。2群で身体機能に差がなかったことから、睡眠不良群の患者は必要以上に安静をとってしまっていることが考えられた。また、睡眠不良群は気分状態が悪かったことから、ショック作動や基礎疾患の不安を抱え、活動を拡大できていないことが推察された。患者が安心して日常生活における活動を拡大するための支援が必要であるという示唆が得られ、心臓デバイス植込み患者のQOL改善に貢献する社会的意義を有する。
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