研究課題/領域番号 |
19K24246
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
河原 円香 国立感染症研究所, ウイルス第一部, 研究員 (80847559)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | オルソブニヤウイルス / 人獣共通感染症 / 節足動物媒介性ウイルス / 血清学調査 / 野生動物 / 競合ELISA / モノクローナル抗体 / ブニヤウイルス / Oropouche virus / Simbu serogroup / 血清調査 |
研究開始時の研究の概要 |
節足動物媒介性の人獣共通感染症ウイルスであるオルソブニヤウイルス(OBVs)は世界各地で家畜や野生動物と蚊やその他の節足動物の間で広く維持され、多くのヒト感染例も報告されているが、日本では数種類が単離されているだけである。本研究はヒトに病原性を示すOBVsの国内の野生動物における感染状況の調査を目的とする。複数種のOBVsを認識する抗体を作製して様々な動物種に利用可能な検出系を確立し、野生動物に対するOBVsの感染状況を調査する。世界での発生状況を鑑みると国内でも未確認のOBVsが潜在する可能性があり、本調査により人獣共通感染症に対する対策・予防につながる重要な情報を提供できると期待される。
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研究成果の概要 |
オルソブニヤウイルスは世界各地に広く分布し、ヒトに熱性疾患や脳炎を引き起こす人獣共通感染症の原因となっている。そのうちの一つであるオロプーシュウイルスは南米において多くの感染者が報告されている。本研究では日本国内の野生動物についてオロプーシュウイルスの血清学調査を行った。その結果、国内の野生動物にはすでにオロプーシュウイルスの感染が広まっていることが示された。本研究の結果から、ヒトに感染性を持つオルソブニヤウイルス感染症の国内発生のリスクが高まっている可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オロプーシュウイルス感染者が報告されているブラジルやペルー等の南米地域では、オロプーシュウイルス感染は節足動物媒介による野生動物間の森林サイクルと、ヒト間の都市サイクルの双方が感染経路として考えられている。本研究課題によって国内に未検出であり人獣共通感染症の原因となるオロプーシュウイルスが、既に国内の野生動物生息地域に侵入している可能性があることを示した。今後ヒトへの感染リスクに対する対策を講じる必要性を提供した。
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