研究課題/領域番号 |
19K24267
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
町谷 亜位子 明海大学, 歯学部, 助教 (30848916)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 唾液 / 歯周疾患 / 口腔内細菌 / 摂食・嚥下 / 口腔機能 / う蝕 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔内環境と全身疾患の関連性は多く指摘されており、近年、高齢者の口腔機能の低下を示すオーラルフレイルという新しい概念が発表された。しかし、従来の口腔疾患や口腔衛生状態の評価法は多項目に渡り、迅速な判断が求められる臨床への導入は困難であった。そこで、口腔疾患の兆候を迅速に探知可能なスクリーニング法を模索するため、唾液検査に着目した。唾液を用いた検査は、サンプルを簡便かつ非侵襲的に採取できることから、新しい疾患指標として注目されている。本研究では、口腔内の代表疾患である歯周病や口腔疾患との関連性を明らかにし、口腔内状態を反映する簡便なスクリーニング法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
従来の口腔疾患や口腔衛生状態の評価法は煩雑で多項目に渡り、歯科専門職による評価が必須でスクリーニングとしての臨床応用のハードルは高い。口腔疾患の兆候を迅速に探知可能なスクリーニング法を模索するため、非侵襲的に採取できる唾液やプラークを試料とし解析を行った。解析の結果、口腔内状態を反映する簡便なスクリーニング法の探索において一定の進捗を得た。また、う蝕について、電子顕微鏡技術を用い、歯を構成するアパタイト結晶の微細構造解析を行い、結晶構造の生成機序の一部を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔衛生状態評価の有効性を比較するため、スクリーニング法の評価を行った。解析の結果、唾液検査と比較し、ATP測定法で示されるう蝕リスクは、より特異的なリスク因子であることが明らかになり、口腔内状態を反映する簡便なスクリーニング法となる可能性が示唆された。また、歯を構成するアパタイト結晶の微細構造解析を行った結果、従来では常識とされていたアパタイト結晶の生成経路以外に新たな経路の存在とそのメカニズムの一部が明らかになった。この結果は、う蝕をはじめとし、酸蝕症やエナメル質形成不全、斑状歯などアパタイト結晶の構造破壊が起こる口腔疾患に関して予防的・治療的アプローチの一助となる可能性がある。
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