研究課題/領域番号 |
19K24269
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
鈴木 みづほ 東海大学, 医学部, 助教 (00845521)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 遺伝情報の管理 / 遺伝子例外主義 / 遺伝リテラシー / 遺伝カウンセリング / 遺伝差別 / 遺伝性疾患 / 守秘義務 / 診療情報 / 遺伝情報差別 / リテラシー / ゲノム医療 |
研究開始時の研究の概要 |
2019年がん遺伝子パネル検査の保険収載に象徴されるように、ゲノム医療の普及は今後加速し、遺伝子を専門に扱う診療科だけでなく多くの診療科が遺伝情報を取り扱うことになる。しかし現在日本の医療機関において、遺伝情報は発症者の確定診断であっても、別途紙カルテで管理されたり、電子カルテ上で医療者のアクセス制限を設けているという報告がみられる。ゲノム医療の適正な普及と発展のために、全国的な医療機関における遺伝情報の取り扱いとその差異を明らかにし、「個人情報の配慮と遺伝情報の有効な活用のあり方」について議論の基盤となる基礎データを提示する。
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研究成果の概要 |
現在日本は急速なゲノム医療推進にあり、遺伝情報の活用は治療と切り離せないものになりつつあるが、本来守秘義務のある診療情報においても遺伝情報は個人情報として特別に保護されるべきという考え方が根強くあり、限られた医療者だけが閲覧可能な手段により、遺伝情報はアクセス制限がなされる報告があった。これらから、現代医療の遺伝情報管理の実態と背景を、探索的順次デザインにて調査した。特定機能病院等の臨床遺伝専門医に対するインタビュー調査により、遺伝情報のアクセス制限項目とその背景を考察した。またその結果を踏まえ、臨床研修病院に質問紙調査を実施し、遺伝情報が有意に特別管理されている実態を浮き彫りにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医療機関の“遺伝情報取り扱いの差異”が、情報活用の側面からみた場合、将来的なゲノム医療の妨げや医療格差に繋がりかねないことが懸念されるため、診療情報上の遺伝情報の取り扱いについて、日本におけるコンセンサスを得ることが必須であると考える。本研究ではそのための議論の前提となるような実態調査データを取得した。また、実態背景の考察から、ゲノム医療の普及・発展の基盤を整える礎となるような提案を行う予定である。
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