研究課題/領域番号 |
19K24278
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
山口 美輪 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 国際栄養情報センター, 室長 (20721674)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 食環境 / 政策評価 / 国際指標 / 非感染性疾患予防 / 食環境整備 |
研究開始時の研究の概要 |
健康的な食事は適切な食環境を背景に成り立つため、食環境の優れた点を維持・発展させることは重要である。しかし、我が国の食環境がどのような政策に支えられているかを体系的に明らかにした研究はこれまで行われていない。「健康的な食環境の政策指標(Food-EPI)」は、食環境の政策を評価するために開発された国際指標であり、諸外国で広く実施されている。本研究は、政策の現状を把握するために資料の収集を行い、さらに政策に関する知識のある専門家らによって政策評価を行う。本研究より、日本の食環境に関する政策の優れた点や課題点を整理することを目指す。
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研究成果の概要 |
食環境の政策評価を行うために開発された国際的評価指標Food Environment Policy Index を使用して、「政策」と「基盤支援」で構成される政策指標について、専門家66名より、諸外国の優良政策事例と比較した日本の政策実施レベルの評価得点を得た。その後、23名の専門家を招いて日本の食環境において今後実施すべき政策案を議論した。 その結果、「政策」では、不健康な食品への規制管理の政策が諸外国の優良政策と比較して実施レベルが低かった。一方で、「基盤支援」では全体的に高い政策実施レベルであった。不健康な食品規制等、健康の不平等を減らすための包括的な政策が将来の最優先事項と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では日本の食環境の政策を整理し、評価することで今後の栄養政策の課題と将来の展望を示した。これまで、日本の食環境に関わる政策について包括的な評価を行った研究は報告されていない。日本の食環境政策の課題を示唆し、優れた点を維持および発展させることは健康的なフードシステムの構築や人々の健康の維持増進と関連し、食環境の政策評価は早急に着手する必要があった。超高齢社会の日本においては欧米諸国とは異なる食環境への課題があり、それに対する対策と地域の環境整備が必要とされている。今回の調査研究は、東アジア地域のひとつとして、日本の食環境整備のための重要な資料となることが期待される。
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