研究課題/領域番号 |
19K24282
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
北川 孝 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (10848922)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 超音波画像 / 膝関節 / 拘縮 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な疾患の治療に際し、関節の動きの制限(拘縮)を併発してしまうことが医療の現場ではしばしばみられる。本研究では、多くの疾患で拘縮が生じやすい膝関節をターゲットとし、超音波画像を用い膝蓋下脂肪体と膝蓋腱、および内側広筋の収縮に伴う内側膝蓋支帯などの関節周辺組織の滑走性を定量的に評価する手法を確立する。高齢化社会における拘縮の予防・治療を従来のものより大きく変化させることを目指す本研究は、 学術的独自性や創造性が極めて高い。本研究の成果により、高齢者の生活の質の向上、ならびに高騰する医療費の抑制などの効果が将来的に期待される。
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研究成果の概要 |
この研究ではひざの脂肪(膝蓋下脂肪体と呼ばれる組織)の動きやすさ・柔軟性に対して、マッサージや温熱作用などが与える即時効果を、超音波画像を用いて評価することを目的とした。 健常者64名を対象とし、参加者は3つの介入方法(徒手療法群、温熱療法群、対照群)のいずれかに無作為に割り付けられた。介入前後に、膝蓋下脂肪体の超音波画像を撮影した。膝蓋下脂肪体の厚さの変化率を算出し、各介入による変化を比較検討した。 結果として、統計学的な差は認められなかった。膝蓋下脂肪体の柔軟性に対しては、マッサージや温熱介入による即時的な効果は非常に乏しいことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ひざの怪我や手術の後のリハビリテーションの現場においては、しばしば上述の脂肪組織に対するマッサージなどの処置がなされることが多い。それらは慣習的になされてきた経緯があるが、少なくとも今回の限られた対象者においてはその効果は非常に乏しいことが示唆された。今後は実際の患者様に対し類似の結果が得られるのかを検証していくことで、本邦のリハビリテーション技術の向上につながることが期待される。
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