研究課題/領域番号 |
19K24304
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター |
研究代表者 |
竹村 藍 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ研究部, 契約研究員 (20845903)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 軽度な高気圧酸素 / 疲労感 / 免疫機能 / POMS2 / 気分障害 / sIgA / 高強度運動 / 免疫 / 環境変化 / リカバリー |
研究開始時の研究の概要 |
アスリートから高齢者まで、多くの人にとって免疫機能の維持は重要である。本研究では、軽度な高気圧酸素の環境 (1.3気圧、35~37%酸素) を利用して、免疫機能を向上させられるか、また、高強度運動によって低下した免疫機能を改善させられるかを明らかにすることを目的とする。軽度な高気圧酸素の環境へは、怪我や身体障害があっても任意の姿勢で滞在することができる。軽度な高気圧酸素の環境を使用して免疫機能の維持・向上が認められた際には、アスリートの高強度トレーニング後の一時的な免疫機能の低下、高齢者における免疫機能の低下など、様々な場面で健康維持のために発展させることができる。
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研究成果の概要 |
軽度な高気圧酸素の環境 (1.3気圧、約30%酸素、MHO) を使用して、免疫機能、及び、気分の低下を向上させられるかどうかを検討した。一般健常者は、予備心拍数の75%の運動負荷での1時間にわたるペダリング運動後、1時間にわたってMHO、もしくは通常環境 (CON) へ滞在した。MHO群では、安静座位20分から40分後の平均心拍数がCON群と比較して低下した。環境による免疫機能への影響は認められなかった。MHO群では、運動によって生じる疲労-無気力と緊張-不安の上昇、及び、総合的な気分障害が改善した。本研究から、トレーニング等の高強度運動後の疲労感軽減にMHOを使用できる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高強度トレーニングの実施後の免疫機能や主観的な気分の低下を防ぐことは、健康維持や、アスリートのパフォーマンス向上にとって重要である。軽度な高気圧酸素の環境は、怪我や身体障害、高齢などで長期にわたって運動の実施が困難な場合にも使用できる。軽度な高気圧酸素の環境下における身体の代謝能力の向上が、免疫機能や疲労感に及ぼす影響は、これまでに研究されていなかった。本研究の結果から、トレーニング等の高強度運動後のリカバリーに、特に疲労感の軽減という点で、軽度な高気圧酸素を使用できる可能性が示された。アスリートやスポーツ愛好家の健康、及び、パフォーマンス維持に繋がる重要な成果を得ることができた。
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