研究課題/領域番号 |
19K24314
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
下川 能史 九州大学, 大学病院, 助教 (30849104)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脳梗塞 / 脳損傷 / 再生医療 / 細胞移植 / リハビリテーション / iPS細胞 / 脳梗塞モデル / 三次元モーションアナライザー / 大脳オルガノイド / ES細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
脳梗塞後の運動機能障害に対する新たな治療アプローチとして再生医療、特に細胞移植(iPS細胞由来神経細胞移植)による失われた神経回路の再構築に注目が集まっている。 近年、細胞移植治療効果を強化し、運動機能回復を促進する治療法として、細胞移植とリハビリテーションの併用療法が期待されている。 本研究では1)iPS細胞を用いた脳梗塞後運動機能障害に対する併用療法の効果検証および、2)新生神経回路を介した運動機能変化のメカニズム解明に取り組み、脳梗塞に対する新規再生医療を構築することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、脳梗塞に対する細胞移植とリハビリテーションの併用療法の効果検証を目的として行った。生後4週マウスの大脳皮質梗塞モデルを作成し、胎仔大脳皮質細胞移植を行った。細胞移植4週間後の脳組織を用いて移植細胞由来の軸索を評価すると、同側の線条体、内包後脚、大脳脚に認めた。また、同側の赤核周囲や対側の大脳皮質にも認めたが、脊髄には認めなかった。運動機能評価として、foot fault testおよび三次元モーションアナライザーによる四肢運動機能の解析を治療前後で行ったが、統計学的な改善は認めなかった。同検討では、細胞移植にリハビリテーションを加えた群、リハビリテーション単独群の検討は行えなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞は罹患率の高い疾患で要介護の主要な原因である。脳梗塞後の運動機能障害に対する治療として、リハビリテーションの有効性が示されているが、リハビリテーションのみでは完全回復は望めず、新たな治療アプローチとして再生医療による失われた神経回路の再構築が期待されている。しかし、既存の報告では脳梗塞モデルに対する局所細胞移植の神経回路再構築は限局的である。そのため、他治療との併用療法が期待されており、特にリハビリテーションとの併用が注目されている。脳梗塞に対する細胞移植ならびにリハビリテーションの併用療法の効果を示すことができれば、脳梗塞に対して新規治療アプローチを提案できる。
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