研究課題/領域番号 |
19K24337
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1001:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
町田 文雄 筑波大学, システム情報系, 准教授 (50842209)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 機械学習システム / 信頼性 / 多様性 / 機械学習応用システム / 自動運転 / 自動運転車 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、機械学習応用システムへの期待が高まっているが、機械学習モデルの出力は本質的に不確実であるため、誤った出力によりシステム全体の信頼性や安全性が損なわれるリスクがある。機械学習応用システムの設計では機械学習モデルの不確実かつ多様な出力を考慮に入れた信頼性設計が必要である。本研究では、一つのシステムに複数の機械学習モデルを導入し、多様性を高めることでシステム全体の信頼性向上を図る手法を研究する。複数の異なる機械学習モデルを用いた場合のシステム全体の信頼性への影響を確率的な解析によって明らかにし、実際に利用可能な機械学習アルゴリズムやデータを用いてその有効性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究は機械学習を組み込んだ情報システムを高信頼化する技術およびそのシステムを評価するモデル化と解析手法を確立することを目的として実施した.高信頼化する手段として,一つのシステムに複数の機械学習モデルを用い,モデル間の多様性を高める手法に着目した.研究の結果,多様な機械学習モデルに加え,多様な入力を用いることで,システムの誤った出力を抑制できることを明らかにした.さらに,機械学習モデルと入力データの多様性を測る指標を定義し,多様性指標とシステムの信頼性を関係づける評価モデルを提案して有効性を示した.本研究成果により機械学習システムを高信頼化するNバージョン機械学習システムと呼ぶ手法を確立した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在機械学習は様々なシステムで利用され,自動運転など高度な安全性が求められるシステムへの応用も進んでいる.本研究で確立したNバージョン機械学習システムは機械学習応用システムの安全性や信頼性向上に役立てることができる.特に,入力データを多様化して用いる手法は従来手法と比較してより低コストで実現できる高信頼化手法として期待できる.また,本研究では機械学習モデルや入力データの多様性とシステムの出力の信頼性の関係をモデル化して明らかにした.機械学習システムの信頼性がその構成要素や入力の多様性によって特徴づけられるという興味深い結果は信頼性工学の学術会議でも認められ,当該研究分野の発展に貢献した.
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