研究課題/領域番号 |
19K24345
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1001:情報科学、情報工学およびその関連分野
|
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
松田 裕貴 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (90809708)
|
研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 心理状態推定 / 感情認識 / 満足度推定 / 観光 / スマートシティ / ウェアラブルコンピューティング / ユビキタスコンピューティング / IoT / 行動分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,観光客が観光を行う際に「どのような心理的状態(感情・満足度)となるか」を推定する手法の考案に取り組む.観光客の心理状態推定の手がかりとして観光中の「仕草」に着目しているが,ノイズの多い屋外環境における心理的コンテキスト推定(課題1)と観光客の観光を阻害しない簡易なデータ収集方法(課題2)の課題を解決しなければならない.本研究では,仕草の表出メカニズムを実データ分析に基づき明らかにするとともに,環境ノイズの状態に応じた特徴量選択・補完アルゴリズムの開発を通して,これらの課題を解決するロバストな心理状態推定モデルを構築する.
|
研究成果の概要 |
観光客の心理状態を観光中の「仕草」を手がかりに推定する手法が,観光客の持つ属性(本研究では国籍)による影響を受けることを複数国籍の被験者から得られたデータによる統計分析を通して明らかにした.さらに,手がかり(特徴量)の重要度分析によって,環境要因(気温・湿度・気圧)が心理状態推定に寄与することを明らかとし,それらを考慮した新たな観光客の心理状態推定モデルを構築した.より多様な国籍を有する24名分のデータを新たに収集し,構築したモデルを評価したところ,これまでに得られている結果と同等の精度での推定が可能である,すなわちロバスト性が向上したことが示された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非常に測定が難しい観光中の観光客の心理状態を、IoT(ウェアラブルデバイスやスマートフォン)センサを用いることで推定する手法を構築したことは、今後ますます需要が高まると想定されるスマートツーリズムの実現に向けての重要な社会的意義を持つと考える。さらに本研究では、観光客の属性(特に、国籍)によって観光中の仕草が異なることから推定に影響をおよぼすことを実データによって明らかにするとともに、環境要因という新たな手がかりを推定モデルに加えることによる推定精度向上の可能性を示しており、これは学術的にも意義があると考える。
|