研究課題/領域番号 |
19K24366
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部) (2022) 北里大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
出家 亨一 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部), 外科, 医長 (00845109)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 小児 / 内視鏡手術 / 鉗子 / 圧検出 / トレーニング / 手技評価 / 高難度内視鏡手術 / 力触覚 / フィードバック |
研究開始時の研究の概要 |
小児高難度内視鏡手術は、力触覚が得られ難い上、組織脆弱性や狭小空間という小児特有の制約から普及が進まない。そのため、術前トレーニングの必要性が認識されているが適切なツールがない。そこで、本研究では新生児や乳児内視鏡手術で求められる鉗子操作を正確に評価し、効率的なトレーニングを可能とする鉗子先端に発生する力触覚情報を取得できるセンサ付き鉗子を開発し、手技評価やトレーニングにおける妥当性を検証する。
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研究実績の概要 |
小児高難度内視鏡手術は、組織脆弱性、狭小空間での操作といった小児特有の制約や、そもそも内視鏡手術では力触覚を得ることが困難であるなどの理由から、国内に普及することが進まない現状がある。そのため、術前トレーニングの必要性が認識されているものの、小児外科医のための適切なツールがない。そこで、本研究では特に新生児や乳児の内視鏡手術で必要とされる繊細かつ正確な鉗子操作を正確に評価し、効率的なトレーニングを可能とする鉗子先端に発生する力触覚情報を取得できるセンサ付き鉗子を開発する。本デバイスを用いて手技評価やトレーニングにおける妥当性を検証することを目的とする。鉗子開発は、鉗子先端で得た力触覚情報をリアルタイムに解析し、訓練者にフィードバックするシステムの確立まで行う。この鉗子センサが医師の内視鏡手術手技の技量の違いを判別するのに有用か、また本システムは危険な鉗子操作時に医師に正確なフィードバックができているのかを検証する。初年度は、センサ付き鉗子と訓練者にフィードバックするシステムの開発を行った。センサ付き鉗子については、鉗子のシャフトにセンサを取り付けた試作機を開発した。ユーザーインターフェースを意識した操作性の高い鉗子とするため、小型かつ軽量のセンサを選定した。 昨年度までに、これらセンサを細い鉗子のシャフトに取りつけるために工夫を要した。予備実験によりセンサの耐久性に問題が生じたため、新たに試作を行った。また、鉗子先端の力触覚情報を処理し、術者に知らせるシステムを開発するために、取得した情報をリアルタイムに表示・記録できるシステムを開発した。本年度は学外施設である研究協力者との共同実験を予定していたが、COVID-19流行のため実験を行うことができず、また、開発機器の部材の輸入も滞り開発も遅延したため、センサやシステムの軽微な修正を行うにとどまった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
ユーザーインターフェースを意識したセンサ付き鉗子とするため、センサの小型化や軽量化が必須である。しかし、本年度も一昨年度、昨年度に続きCOVID-19の流行により、センサに必要な物品の流通が大幅に滞った。また、試作をしては医師らが試技を行い、分析評価しながら開発していく過程もCOVID-19の流行のために人的移動も制限され行う事ができなかった。 そのため、研究期間を延長し来年度も本研究を実施することとした。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19の流行状況に左右される可能性はあるが、センサ付鉗子が試作できているため、予備実験を行う予定である。 センサ付鉗子の操作性、センサの耐久性、計測した圧を記録するシステムなどに問題がないか確認する。試作として問題なければ、簡単なタスクの中で数名の被験者を対象としたセンサ付鉗子の操作実験を行う。 また、これらのシステムについて特許申請を検討し、その準備を行っている。
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