研究課題/領域番号 |
19K24369
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
市川 淳 神奈川大学, 工学部, 助教 (90807942)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 協調 / インタラクション / 集団運動 / 視点 / 予測 / 他者モデル / 行動予測 / 適応 |
研究開始時の研究の概要 |
人間も含めた生物集団は,他者と協調することで共有された目標や課題の達成を実現する.協調に関連する集団行動の研究は,生物学やスポーツ科学,心理学,人工生命などの分野で学際的に行われている.本研究では,これまでの取り組みでは議論されていない,高次な認知と関連づけて運動の協調を実験的に検討する.3人1組による協調が求められる課題の達成過程において,運動データの信号処理的な分析から,複数人が関わる他者の行動予測や視点の理解,それらに基づく適応が鍵であることを示す.一体感の創発といった「個」と「集団」の関係に関する発展議論に向けた基盤的知見を提供する.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,三者の運動協調における他者視点の理解や予測認知を検討することである.成果として,認知科学の協調に関する発展的な議論に向けて集団運動と認知を関連づけるアプローチを提案した.そして,そのアプローチを適用して三者の運動協調で重要な役割を検討する実験を行い,集団運動の定量的な分析から課題の成果を示すパフォーマンスの向上に集団全体のバランスを保つ役割が寄与することを示した.この役割の基盤には他者視点の理解や予測認知があると考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,集団運動を位置データなどから定量的に分析し,特徴的な集団運動と認知を関連づけるアプローチを提案・適用することで,複雑で動的な協調のメカニズムを認知科学的に検討できるようになった点において学術的な意義があり,当該分野で協調に関する発展的な議論が期待される.さらに,運動協調に困難を伴う要因を明らかにするうえで基盤的な知見を提供した意味で社会的意義もあると考えられる.
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