研究課題/領域番号 |
19K24374
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
田辺 健 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (60847557)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 牽引力錯覚 / ハプティクス / ヒューマンインタフェース / 人間工学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,モバイル環境下で利用できる視聴覚に続く新たな感覚情報提示技術を実現するために,牽引力錯覚を利用したハプティックインタフェースの設計論を明らかにすることである.ヒトは非対称振動を提示されたとき,振動を一方向に牽引力として錯覚することが知られている(牽引力錯覚).一方で従来の設計論は錯覚が生起する条件を模索した局所的な解であった.本研究では,非対称振動を厳密に制御した環境下で牽引力錯覚における心理・生理特性を人間工学実験を通して明らかにする.人間工学的アプローチによって錯覚生起に寄与する要因を振動波形レベル,アクチュエータレベル,人レベルで明らかにすることで,普遍的な設計論を示す.
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研究成果の概要 |
研究の目的は,モバイル環境下で利用できる視聴覚に続く新たな感覚情報提示技術を実現するために,牽引力錯覚を利用したハプティックインタフェースの設計論を明らかにすることである.ヒトは非対称振動を提示されたとき,振動を一方向に牽引力として錯覚することが知られている.本研究では,厳密に非対称振動刺激を制御できる装置を開発し,錯覚の特性を人間工学実験を通して明らかにした.また,人間工学実験を通して得られた知見に加えて,これまでに報告されてきた本錯覚の知見を網羅的に調査することで,ハプティックインタフェースの設計論を体系的に明らかにした.最後に,得られた知見をもとに本錯覚を体験できるモジュールを開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題において,振動刺激によって力の感覚を提示できるインタフェースの実現方法を体系的に明らかにした点が最大の成果である.牽引力錯覚を利用したハプティックインタフェースはハードウェア構成がシンプルであるため,モバイル・ウェアラブル機器に内蔵することができる.そのため,VRシステムにおける力覚フィードバックや経路誘導,動作教示に応用することができ,本研究の成果は,VRやヒューマンインタフェース分野への波及効果が期待できる.
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