研究課題/領域番号 |
19K24379
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山本 雄平 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 特任助教 (30845102)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ひまわり8号 / 地表面温度 / 猛暑 / ひまわり8号 / リモートセンシング |
研究開始時の研究の概要 |
2018年夏季の東アジア猛暑発生時における地表面温度状態を、地球環境観測衛星「ひまわり8号」を用いて高頻度かつ高空間分解能で推定する手法を開発し、温度が極端化した異常地域の実態を解明することを目的とする。まず、曇天時における地表面温度観測の欠損やノイズを熱力学モデルにより補間・補正し、解析可能なデータの大幅増加・整備を行う。その後、日本および朝鮮半島における地表面温度異常地域の抽出と定量化を行う。抽出された温度異常地域を機械学習によって高空間分解能化し、その詳細な時空間形態を明らかにする。
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研究成果の概要 |
2018年夏季に日本・韓国周辺で発生した猛暑について、ひまわり8号データを用いて地表面温度を高頻度で推定し、異常高温が起こっていた地域を抽出して解析した。植生域に関しては、ひまわり8号で推定された地表面温度の日変化の波形が植生ストレスによって変化していたことが分かった。都市域に関しては、猛暑時に大きく昇温する地域は熱慣性が低い(温度変化が大きい)特徴を持つ土地利用種だけでなく、標高や沿岸からの距離、つまり気象要素によっても影響を受けることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植生域の解析で得られた結果:ひまわり8号を用いた地表面温度の高頻度観測が、植生ストレスの検出に応用できる可能性を初めて示したものであり、森林・農地における「植生の健康診断」への貢献が期待できる。 都市域の解析で得られた結果:猛暑で都市の熱環境がどれだけ悪化するかを、気温ではなく人間の体感温度に近い物理量である地表面温度で初めて調べた研究である。本成果は、今後地球温暖化によって発生頻度が増加する猛暑の影響が加わった際の都市の暑熱環境に関する重要な基礎資料となることが期待される。
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