研究課題/領域番号 |
19K24382
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
柴田 嶺 新潟大学, 自然科学系, 助教 (00802654)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 生態系サービス / 文化的サービス / レクリエーション / 審美的価値 / ソーシャルメディア分析 / ビッグデータ / 機械学習 / 生物多様性 / 生態系機能 |
研究開始時の研究の概要 |
生態系サービスの持続的な利用に向けた生態系管理を実現するためには、生態系のどのような要素がそれぞれの生態系サービスを生み出しているのかを定量的に評価することが必須である。本研究では、ビッグデータを用いた文化的サービス利用の時空間変動パターンの分析を行う。さらに、カタクリやミズバショウといった春植物の分布および開花期間データとの関係性を分析し、文化的サービスを生み出す鍵となる生態系の要素を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、ソーシャルメディアに投稿された位置情報付きの写真情報を分析し、新潟県内の春植物(オオミスミソウ、ミズバショウ、カタクリ)の群生地周辺において、これらの開花期に投稿数の顕著な増加(文化的サービス利用者の増加)が見られるか、そして投稿された写真の内容(文化的サービス利用内容)にどのような季節変化が見られるたのかを検証した。その結果、春植物の開花は①文化的サービス(審美的価値・レクリエーション)利用者数の増加への貢献は部分的であるが、②文化的サービス利用の質的な面(どのような生態系の要素が被写体となっているか)への貢献が大きいことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物多様性の保全や生態系管理の結果、私たちの暮らしにどのような良いこと(生態系サービス)が得られるのかを明らかにすることは、保全の効果を正しく評価し、どのような環境政策を進めるのかを決定する上で重要である。本研究の結果は、春植物の群生地を保全・管理することは観光客の増加という直接的な効果よりも訪問者が春植物を撮影・観察することによる満足度の増加など、訪問の質を向上させる効果が大きい可能性があり、保全の効果を訪問者数の増減のみで評価することの危険性を示唆している。
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