研究課題/領域番号 |
19KK0018
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
北場 育子 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (60631710)
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研究分担者 |
大森 貴之 東京大学, 総合研究博物館, 特任研究員 (30748900)
山崎 彬輝 福井県里山里海湖研究所, 研究部門, 研究員 (30845607)
長屋 憲慶 福井県里山里海湖研究所, 研究部門, 研究員 (60647098)
中川 毅 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 教授 (20332190)
那須 浩郎 岡山理科大学, 基盤教育センター, 准教授 (60390704)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | マヤ文明 / 極端気象 / 気候安定性 / 放射性炭素年代 / 気候変動 / 人間活動 / 年縞 / メキシコ / 気候の安定性 / 干ばつ |
研究開始時の研究の概要 |
マヤ文明の衰退に気候変動がおよぼした影響を探るため、メキシコのマヤの遺跡内にある湖で年縞堆積物を採取する。年縞とは、1枚の縞模様が1年の時間に相当する特殊な地層である。年縞に含まれる元素の変化を詳細に調べることで、数週間~数か月の時間スケールで起こる気候変動(極端気象)を、過去6,000年間にわたって復元する。さらに、顕微鏡による縞の観察と元素の変動パターンをもとに、年縞を数え上げる。この結果を多数の放射性炭素年代と統計的に組み合わせることで、データに最高精度の年代軸を与える。主観の入る余地のない、「圧倒的に」高品質な地質学的記録を歴史記録と比較することで、気候変動と文明衰退の因果関係に迫る。
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研究成果の概要 |
古代マヤの都市の衰退と、気候変動の因果関係を探るため、メキシコのサン・クラウディオ遺跡内にある湖で年縞堆積物を採取した。この堆積物をもちいて、数週間~数か月の時間スケールで起こる気候変動(極端気象)の歴史を、過去5,000年間にわたって復元した。その結果、西暦900年ごろに少なくとも約15年間、気候が不安定になった(=極端気象が増加した)時期があったことがわかった。この結果を、同じ試料から復元した人間の居住パターンと比較すると、極端気象の増加は、サン・クラウディオの都市が放棄された時代に一致した。このことは、極端気象の増加が、古典期マヤが衰退した原因の一つである可能性を示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球温暖化とともに増加する極端事象の増加が危惧されている(IPCC第6次報告書など)。とくに農耕と定住を基本とする文明にとって(現代的文明はその典型例である)、短期間に「暴れる」気候は、長い時間をかけて大きく変動する気候よりもやっかいだ。極端気象が文明に与えるダメージを検証することができる、唯一の地質学的試料が年縞である。本研究によって、気候がいつどのように暴れた(=不安定化した)のか、そして暴れる気候によって文明がどのようなダメージを受けたのか、その実像に実証的に迫ることができた。
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