研究課題/領域番号 |
19KK0022
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
篠田 雅人 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (30211957)
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研究分担者 |
小宮山 博 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (40442719)
宮坂 隆文 名古屋大学, 環境学研究科, 講師 (80635483)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 遊牧 / モンゴル / 気候変動 |
研究開始時の研究の概要 |
モンゴル国では、草原を広く薄く利用する土地利用形態である遊牧が極限環境(乾燥寒冷)で数千年間維持され、世界で唯一基幹産業として残っているが、市場経済のなかで家畜数が急増、草原の収容力を超え、危機的状況にある。本研究は、①遊牧社会-生態系モデルを開発し、これを用いて遊牧の生態的・経済的持続性を予測する。②政策提言・実装のプロ集団として、生態系・経済の維持を両立できる2050年の遊牧形態のビジョンを提示し、その危機的状況から救済する。 本研究は、名古屋大学を中心として、モンゴル国立大学、同生命科学大学と人畜地ネットワークを形成し、これを基盤に、現地での資料・データ収集、試料分析、成果普及を行う。
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研究成果の概要 |
ユーラシア内陸の乾燥地では、近年の急激な温暖化と乾燥化のなかで、ソ連崩壊により1990年代、多くの国々で計画経済から市場経済へと移行した。モンゴル国では、草原を広く薄く利用する土地利用形態である遊牧が極限環境(乾燥寒冷)で数千年間維持され、世界で唯一基幹産業として残っているが、市場経済のなかで家畜数が急増、草原の収容力を超え、危機的状況にある。 このような背景を踏まえて、本研究は、①遊牧社会-生態系モデルを開発し、これを用いて遊牧の生態的・経済的持続性を予測した。②政策提言・実装のプロ集団として、生態系・経済の維持を両立できる2050年の遊牧形態のビジョンを提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乾燥地は世界の陸地の約4 割を占め、そこに世界人口の3 分の1 の人々が暮らしているが、その多くは健康・福利の面で困難に直面している。さらに、乾燥地のなかで最も乾燥した、モンゴルを含む移動牧畜地域は、世界でも最も貧しい辺境地である。このような社会経済状況の下、ユーラシア乾燥地では近年、温暖化・乾燥化が著しく、本研究は、乾燥地の気候変動適応研究として大きな意義があり、数千年間維持されてきた遊牧を救済することにつながる。
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