研究課題/領域番号 |
19KK0024
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
百村 帝彦 九州大学, 熱帯農学研究センター, 教授 (80360783)
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研究分担者 |
細谷 忠嗣 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (90467944)
田川 一希 宮崎国際大学, 教育学部, 講師 (90830399)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 糞虫 / ラオス / タイ / 昆虫食 / ローカルマーケット / 水田 / 里地生態系 |
研究開始時の研究の概要 |
ラオスやタイ東北部には昆虫食の一環として糞虫食の習慣がある。なかでも大型糞虫類は水牛の糞に依存し、水牛は水田の雑草を食してその場で糞をし、その水田はコメを栽培する場として存在しており、里地生態系を形成しているといえる。しかし近年、農業の機械化や駆虫剤の利用で、水田環境が大きく変化し大型糞虫類の生育に影響が及んでいる。また経済発展や農業の近代化により、村落住民の昆虫食の習慣も変容しつつある。本研究は、水田環境の変化が大型糞虫類の生息環境に及ぼす影響、大型糞虫食と村落住民の生活形態の変容との関係性、そして大型糞虫類の生息環境の変化と村落住民の大型糞虫食との相互関係を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、まず「里地里山生態系の変容による大型糞虫類の生存戦略の解明」という概要を『昆虫と自然』に発表するとともに、昆虫食とローカルマーケットの位置に関する論文をPlos Oneに発表した。また、2021年には九州大学で講演を行い、昆虫食についての議論も行った。2022年度後半からは新型コロナウイルス感染症の影響が減少したため、ラオスでのローカルマーケットでの昆虫食の販売調査を実施するとともにラオス国立大学にも調査を委託した。1年間のデータ収集が完了すれば、ビエンチャンのローカルマーケットでの販売昆虫の変化などの情報を分析し、論文を執筆する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
将来の食糧危機への懸念が高まる中、昆虫を代替食として注目される状況において本研究は行われており、非常にタイムリーな取り組みであった考える。しかしながら新型コロナウィルス感染症の影響により、研究の主たる部分の実施が叶わず、現地視察程度で終わらざるを得なかったことは非常に残念である。 大型糞虫類の分布域が人々の生活とどのように関連しているのかについては、引き続き時期を見つけ、研究を進めたいと考える。
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