研究課題/領域番号 |
19KK0038
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分7:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
大門 毅 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (80329333)
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研究分担者 |
浦田 秀次郎 早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 名誉教授 (10185085)
舒 旻 早稲田大学, 国際学術院, 准教授 (20534986)
Mao Caixia 公益財団法人地球環境戦略研究機関, その他部局等, リサーチャー (30813761)
野田 真里 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (90334995)
北野 尚宏 早稲田大学, 理工学術院, 教授(任期付) (20378524)
長辻 貴之 早稲田大学, 政治経済学術院, 助手 (20906135)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 一帯一路 / 中国 / 援助競争 / 援助協調 / インフラ / 一帯一路構想、海のシルクロード / 援助競争と協調 / 援助の相互補完性 / 日中印関係 / 援助の戦略的有効性 / 東ティモール / フランス語圏アフリカ / 互恵的競争関係 / 一帯一路構想 (BRI) / 海のシルクロード / 日中関係 / 自由で開かれたインド太平洋構想 (FOIP) / 一帯一路構想 / 自由で開かれたインド太平洋構想 / 開かれたアジア太平洋 / インドネシア / カンボジア / インフラ投資・開発 / 国際関係論 / ゲーム理論 |
研究開始時の研究の概要 |
「一帯一路」に対して、中国の覇権を後押しするものだとして、根強い警戒感がある。しかし、「一路」すなわち東南アジア・インド洋方面への投資・開発は、従来の日本による投資・開発や「自由で開かれたインド太平洋」構想と排他的関係にはなく、相互補完的関係とは言えないか。例えば、メコン川流域開発において、日本は東西回廊(ベトナム、カンボジア、タイ)を交通インフラで整備してきたが、中国は南北回廊(ラオス・カンボジア)を整備する動きを示しており、東西・南北の物流ルートを確保することで、地域経済の接続性(コネクティビティ)を相乗的に強化している。経済学、政治学、都市工学の視点から「問い」の核心に接近していきたい。
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研究実績の概要 |
研究目的に沿った日中共同研究をすすめるため、北京大学、コロンビア大学、セネガル(アフリカ)の研究協力者を含めセミナーの実施や海外現地調査を実施した。また、研究成果をとりまとめるため、英文での出版に向けて、執筆を進めた。 1)海外現地調査:ラオス、インドネシア、フィリピンにおいて共同研究者(コロンビア大学)や関係者(アジア開発銀行・担当局長)と中国、日本の援助プロジェクトを視察し日中間における援助競争、援助協調の現状を分析した。具体的には高速鉄道、インフラ事業等。 2)国内出張:セネガルの研究協力者を招聘し、国際開発学会(上智大学)で研究発表を行ったほか、立命館大学の研究者との打ち合わせを実施した。立命館大学では関連する研究会を実施した。 3)研究会・セミナーの実施:本研究全体のとりまとめをかね、北京大学の研究者を招聘し、早稲田大学において一帯一路に関するセミナーを実施した。また、国際開発学会で研究成果の一部を発表した。 出版:英文出版に向けて、執筆をすすめ出版準備をすすめた。 本研究は日本と中国の援助競争において協調のメリットがあるかを問う目的があった。研究を進める中で、援助の相互補完性が存在することが、アジアのみならずアフリカの一部の国・セクターにおいて存在することが分かり、地域的な広がりの中で一帯一路政策の意義を見出すことができた。中国が進める援助・投資政策は、特に医療・保健分野において、日本による援助・投資と相互補完的に機能しうることがモーリタニア、セネガルの事例などから明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本テーマでの日中共同研究はセミナーの実施や出版、国内招聘を通じて概ね順調に進展した。また、日中の援助協調のテーマでラオス、インドネシアを含めた事例研究を進めることができ、アフリカ(セネガル)からみた日中援助協調の視点を分析するなど、多角的な研究を行うことができた。一方で、中国への渡航はコロナ感染症による制限が緩和されて以降も、ヴィザの取得等の制約があったことや、中国側の受け入れが整わなかったため、当初予定していた回数・頻度で行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
英文出版を完成させ、日本語・中国語での研究成果のとりまとめ、中国(北京大学)での成果発表会を含め、研究成果を発表・出版する予定である。
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