研究課題/領域番号 |
19KK0045
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
毛利 嘉孝 東京藝術大学, 大学院国際芸術創造研究科, 教授 (70304821)
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研究分担者 |
清水 知子 東京藝術大学, 人文社会系, 准教授 (00334847)
近藤 和都 大妻女子大学, 社会情報学部, 准教授 (10830359)
大久保 遼 明治学院大学, 社会学部, 准教授 (60713279)
日高 良祐 東京都立大学, システムデザイン研究科, 助教 (60803400)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | デジタルメディア / ソーシャル・メディア / ヴァーチャル・リアリティ / 創造産業 / ポピュラー音楽 / ライフスタイル / メディア・スタディーズ / デジタル・メディア / クリエイティヴ産業」 / クリエイティヴ産業 / メディア / 文化 / 比較文化研究 / デジタル |
研究開始時の研究の概要 |
2020年代初頭のメディアテクノロジーの発展が表現やエンターテインメント、文化芸術とそれを享受する人々の生活様式にどのように影響を与えているのか日本とアメリカのメディア環境、社会の比較研究を通じて明らかにする。特に(1)企業やサービス提供者、文化実践者(アーティストや開発者)(2)これを享受している若者層(主として大学生を中心とした男女)(3)大学研究者に対するフィールドワーク、聞き取り調査を中心とした質的な調査と資料収集・文献調査を通じて分析を行う。
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研究実績の概要 |
2022年度は新型コロナ感染の拡大が収まってきたとはいえ、海外渡航についてはまだまだ制約が多かった。大学も依然としてコロナ禍の対応に追われており、昨年度に引き続いて続いてオンラインの研究活動が続いた。オンライン会議アプリケーション(ZOOM)を介して月一度程度の意見交換や研究発表会を続け、特にコロナ禍によって大きく変わりつつあるインターネット環境、労働や娯楽の変容についての議論が活発に交わされた。 このような困難な状況下で、今年度は音楽メディアとテクノロジーの発展とその経験、身体と空間の変化を中心に共同の調査研究を行った。2022年8月下旬から9月上旬にかけて毛利嘉孝がMITに滞在し、イアン・コンドリー教授のMIT Spatial Labを中心に立体音響の可能性について実験と聞き取り調査を行った。また2023年2月中旬から3月上旬にかけてコンドリー教授が東京藝術大学に滞在し、千住キャンパスにある音響スタジオの立体音響装置を用いた実験と公開のワークショップを行った。立体音響は1970年代以降さまざまな試みがなされてきたが、家庭だけではなく飲食店やクラブやコンサートホールに入ることで音楽と社会がどのように変化するのかを技術的専門家を交えて共同研究を行った。 また、MITのポール・ロケ教授とともに最近のヴァーチャル・リアリテイ(VR)、Metaverseなどネット環境の普及による文化や社会の変化についての共同研究を進めた。特にロケ教授が2022年に発表した書籍The Immersive Enclosure: Virtual Reality in Japanを基に日本メディア学会の2022年秋季大会の中で「「没入的囲い込み」日本のヴァーチャル・リアリティを考える」と題されたワークショップを開催した。今後は、その議論を発展させて日本のVRの展開について研究考察を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究課題の最大の目的は、アメリカ、マサチューセッツ工科大学(MIT)を中心に研究拠点を作り、特に若手の海外で活躍の場を模索することだが、プロジェクト開始早々新型コロナウィルスの感染拡大のために海外渡航が事実上不可能になった。オンラインと文献調査を中心に研究を進めているがまだまだ困難も多い、昨年度はいくぶんと渡航緩和の動きがあったが、大学ごとにその基準が異なり、また交通機関の整備の遅れ、渡航費の高騰などもあいまって以前困難な状況が続いた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、新型コロナウィルス感染拡大も一定の収まりをみせているので、可能な限り当初の計画に追いつけるように努力したい。最終年度になるので、これまでの主としてオンラインと文献調査で行ってきた研究のアウトプット(論文発表と学会発表)を中心に研究の総括と可視化を行いたい。研究手法としては当初想定されていたような訪問滞在ができなかったので、それを補完するような滞在研究プロジェクトとともに、オンラインの研究プロジェクトを強化する。
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