研究課題/領域番号 |
19KK0046
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
中野 裕二 駒澤大学, 法学部, 教授 (10253387)
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研究分担者 |
浪岡 新太郎 明治学院大学, 国際学部, 教授 (40398912)
大西 楠テア (大西 楠・テア) 専修大学, 法学部, 教授 (70451763)
大嶋 えり子 金城学院大学, 国際情報学部, 講師 (90756066)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | フランス / ドイツ / 共和国 / 移民 / シティズンシップ / ライシテ / 連邦籍 / 国籍 / 移動の自由 / 日本 / 外国人労働者 / ムスリム / 社会統合政策 / 包摂と排除 |
研究開始時の研究の概要 |
移民の出自文化や滞在形態等の多様化が進み、移民の実態に即した社会統合や移民への権利保障が改めて課題となっているが、日本では統合施策や権利保障の立ちおくれが指摘される。本研究は、仏独での移民のシティズンシップ変容、成員資格承認基準の移民への影響および受け入れ社会のシティズンシップへの影響の解明と、日本事例の研究成果の追加による移民のシティズンシップ変容の理論枠組みの構築を具体的目的とする。本研究の遂行により、日本研究者主導の国際共同研究ネットワークの強化と若手研究者の育成が期待できるとともに、シティズンシップ理論に学術的に貢献し、日本の外国人施策・多文化共生施策の基盤となる知見を提供できる。
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研究実績の概要 |
本研究は、仏独での移民のシティズンシップ変容、成員資格承認基準の移民への影響および受け入れ社会のシティズンシップへの影響の解明と、日本事例の研究成果の追加による移民のシティズンシップ変容の理論枠組みの構築を目的とする。具体的には、移民のシティズンシップ変容、成員資格承認基準の移民への影響、成員資格承認基準の受け入れ社会のシティズンシップへの影響の実態解明、および移民のシティズンシップ変容の理論枠組みの構築という解明課題を設定し、それに制度・紛争・言説・理論の視点から答えることで、理論の発展に貢献するとともに、政策的知見を提供することを目的とする。 2022年9月にドイツ史博物館におけるシティズンシップ展を訪問、日独憲法対話の枠内で連邦首相府、連邦参議院を訪問、憲法裁判所元長官アンドレアス・フォスクーレ、憲法裁判所元判事ヨハネス・マージング(フライブルグ大学教授)、クリストフ・シェーンベルガー(ケルン大学教授)などドイツの公法学者と意見交換を行った。2023年3月に研究代表者と分担者がドイツを訪問し、海外研究協力者とともに連邦首相府、連邦行政裁判所、国籍法関連を専門とする弁護士事務所、地方移民局を訪問して国籍制度について研究代表者と分担者調査を行った。 フランスについては、2023年3月に研究代表者と分担者がドイツを訪問し、海外研究協力者とともにリヨン近郊のヴォーランヴラン市役所を訪問し住区評議会担当助役・職員にヒアリング、市内の若者支援組織、若者団体にヒアリングを行った。その他、植民地からフランスに移動した者の経験について検討を行った。とりわけアルジェリアからフランスに移動したアルジェリア人や引揚者が持つ記憶がどのように政策に反映されているのかを考察した。 以上のような研究活動と昨年度までの研究の成果を、図書、論文、学会発表等で公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題は海外共同研究者との共同研究を柱とする。しかし、研究期間開始すぐに新型コロナウイルス感染症の影響で勤務校の海外出張の禁止もしくは渡航自粛要請によって、現地調査および研究打ち合わせ・研究会開催のための海外出張ができなかった。2022年度は、国外出張の規制が緩和され調査を再開できた。実際、研究代表者と分担者がドイツとフランスを訪問し、海外研究協力者の協力のもとで研究を遂行できた。2022年度単年度で考えれば順調に研究を行えたが、研究期間全体を考えたとき当初の遅れを取り戻すまでには至らず、「やや遅れている」と自己評価した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は新型コロナウイルス感染症の影響はほぼなくなると見込まれるため、積極的に現地調査を実施する。また、研究者各自が積極的にドイツ、フランスの海外研究協力者をはじめとする研究者との連携を深め共同研究を行い、成果の発表に努める。
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