研究課題/領域番号 |
19KK0049
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所 |
研究代表者 |
佐藤 寛 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 研究推進部, 上席主任調査研究員 (50403613)
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研究分担者 |
佐野 麻由子 福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (00585416)
佐藤 裕 都留文科大学, 文学部, 教授 (40534988)
吉田 舞 フェリス女学院大学, 文学部, 研究員 (50601902)
浜本 篤史 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (80457928)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 開発社会学 / 開発援助 / 近代化 / ポストコロニアリズム / 開発コンサルタント / アジアの社会学 / アジアの近代化 / 貧困削減 / 開発教育 / 開発と発展 / 西欧化 |
研究開始時の研究の概要 |
21世紀は「アジアの世紀」と言われる。その背景には中国・インド・アセアン諸国の経済的・政治的発展があるが、それは各国における「開発/近代化」の成果とも言えよう。「開発」と「近代化」は同義にとらえられがちであるが、本研究ではアジア各国において「開発・発展・近代化」といった事象がどのように理解され、ローカルな文脈で解釈されてきたのか、その実践の過程においてどのように西欧とは異なる意味づけが行われてきたのかを明らかにする。さらに「開発/近代化」推進のために、政策担当者のみならず市井の人々の間でどのようにイデオロギーや言説が動員されてきたのかを比較検討し「アジアにおける近代化」の特質を析出する。
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研究実績の概要 |
新型コロナウィルスの流行により、アジア各国の研究者との物理的な交流が閉ざされた状態が二年間にわたって継続している。この間、研究メンバーは各自開発社会学分野での研究と、各自のカウンターパート研究者(タイ、フィリピン、インド、インドネシア、ネパール、韓国、中国、スリランカ)との意見交換を継続し、最終成果としての「アジアの開発社会学プロファイル」(日本語版、英語版)の原稿執筆に向けた作業を個別に行ってきた。 なお、研究代表者の佐藤寛は、研究活動の国際的な周知のためにオープンアクセス出版を利用して英文による研究紹介を継続している(2020年度は Impact誌2021年5月号pp.38-40に、2021年度はOpen Access Government誌2021年10月号p.370-371に掲載)。 海外の研究協力者との意見交換については、本科研のカウンターパートであるチュラロンコン大学のスリチャイ・ワンゲーオ教授他と個別に連絡を取る以外に、複数の研究者が同席するオンラインのワークショップの第一回を2021年2月11日に、第二回を2022年3月18日に開催した。ワークショップのフォローアップとしてタイ、フィリピンの研究者とのオンライン研究会(2021年3月9日他)を開催した。 また英文での最終成果報告媒体を確保する作業を行い、国際開発学会(会長・佐藤仁・東大東洋文化研究所教授)の英文雑誌で特集号を企画し、そこに掲載する運びとなった。この作業は主として研究代表者である佐藤寛が担っている。 また、佐藤寛を除くメンバーは日本語でのプロフィール作成のための出版準備作業を継続し、最終年度に早稲田大学からの出版を計画している。このとりまとめ作業は研究分担者の浜本篤史が主として担当している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの流行により、アジア各国の研究者との物理的な交流が閉ざされた状態が二年間にわたって継続している。この間、予定した対面でのワークショップは開催できなかった。本研究においては、日本およびアジア各国での対面での意見交換ワークショップを活動の中心においていたため、意見交換と情報共有、並びに研究者の「意識合わせ」の作業は思うように進んでいない。 ただし、オンラインでの日常的な意見交換は行っており、年度末(3月18日)にオンラインによるワークシップを開催して、進捗状況のチェックを行うとともに、本研究の最終成果としての「アジアの開発社会学プロフィール」(英文版)作成に向けた作業を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
上に述べたように、オンラインでの日常的な意見交換は継続し、コロナ感染症の改善状況を見てまず、研究分担者の各カウンターパート国への出張を再開し、可能であればどこか一ヶ国(タイの可能性が高いが、場合によっては日本)に、関係者を集めてのワークショップを行い、各国の開発社会学の現状についての情報交換を行うとともに、SNSやオープンアクセス出版などを活用した迅速な情報発信を行うとともに、論文集としての刊行に向けた最終作業を行いたい。新型コロナの感染状況が改善しなかった場合は、今年度同様オンラインでの国際ワークショップを開催するが、その場合は当初想定した最終成果の実現はやや困難であると予想される。
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