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日英比較から探る学習困難な子どものニーズに定位した学校プラットフォーム化の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 19KK0054
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

配分区分基金
審査区分 中区分9:教育学およびその関連分野
研究機関法政大学

研究代表者

遠藤 野ゆり  法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (20550932)

研究分担者 川崎 徳子  山口大学, 教育学部, 准教授 (00555708)
佐藤 桃子  島根大学, 学術研究院人間科学系, 講師 (10792971)
大塚 類  東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 准教授 (20635867)
SENNECK ANDREW  山口大学, 教育学部, 講師 (70769041)
研究期間 (年度) 2019-10-07 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
キーワード特別な教育的ニーズ / 学校のプラットフォーム化 / 子ども食堂 / コミュニティ / 貧困 / 発達障害 / 生きづらさ / 学習困難 / イギリス / プラットフォーム / フィールド調査 / 英国の教育 / ファミリー・グループ・カンファレンス / Ofsted Ranking / 多様性 / 授業を通した生徒支援 / ファミリーグループカンファレンス / 児童虐待 / 日英比較調査 / 臨床教育学
研究開始時の研究の概要

本研究が目指すのは、特別な教育ニーズを有するあらゆる子どもが、当事者のニーズに沿った支援につながることを可能にする学校のプラットフォーム化だ。縦割り的な日本の支援の課題を、英国の先進的な包括的支援体制との比較から明らかにし、英国の学校のワンストップサービスの仕組みを日本式にカスタマイズする。また、英国の支援者の支援方法を検討する。そして日英それぞれのプラットフォームとしての学校をデザインする。

研究実績の概要

コロナ感染症の影響で、2022年度イギリスでの調査が難しかったため、その間に進めてきた日本国内の調査を、2023年度も継続して行った。具体的には、東京都、山口県、宮崎県などの地域で、学校での子ども食堂の実施に関しての現状や課題についての調査を行なった。東京都では、NPO法人の実施する子ども食堂に関して調査し、その効果を検証した。大規模なNPO法人による運営だが、学校との連携は難しい状況がわかった。山口県では、学校での実施をトライアルでおこなったものの、継続的な実施を断念した経緯について、2022年度から継続して調査を行なった。宮崎県では、学校の教室を借りて子ども食堂が運営している事例を調査した。継続的な実施を可能にしている、コーディネータに聞き取り調査を実施し、子ども食堂同士や、子ども食堂と学校、子ども食堂と行政とを結ぶ仕組みがキーになっていることがわかった。また、島根県では、フードバンクなどに関わる地域社会の支援状況を調査した。
さらに、困難な子どもを多く抱える学校等での調査を実施した。依然として東日本大震災の影響で、学習機会の十分でない子どもたちへのサマープログラムの実施などを通して、子どもへの支援と学校の連携について調査した。発達的な特性のある子どもたちへの学校での支援の在り方について、発達的な特性のある子どもを対象にした高等学校でのフィールド調査を実施した。
英国での調査は、日程調整をした結果、2023年度は見送り、2024年度の夏に実施することになった。その準備として、オーストラリアでのインクルーシブ教育の実施状況や、インクルーシブ社会をめぐって家族の負担を考える研究会を実施した。これらの調査結果は、英国との比較の際に活用する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

遅れの原因は二つある。一つは、コロナの影響によって、2年目、3年目に実施予定だったイギリスでの調査が実施できなかったことである。この間は、国内での調査も移動の制限があり、十分に行えなかった。現在、国内外での調査が可能な状況になってきており、国内では継続した調査を実施し、また国外についても、オーストラリアでの新規調査などを実施できているが、それらの調査をまとめる段階にまでは至っていない。
もう一つは、英国の協同研究メンバーが、調査対象であった勤務校から、2024年1月に、別の学校に異動したことに伴う遅れである。新しい学校での調査体制を整えるのに、準備の時間を要している。

今後の研究の推進方策

コロナによって約2年分に相当する研究の遅れが生じたが、現在これらの状況は取り戻しつつあり、研究期間を延長することで、調査の取りまとめをしていきたい。
2024年度は、メイン調査であった、イギリスでの調査を実施する。なお、合わせて、北欧での調査や研究会も実施することを検討している。なお、英国の研究メンバーの異動に伴い、エスニシティの多様性とはまた異なる困難を抱える子どもたちの調査が実施できる見込みとなっている。
国内では、フードバンクや子ども食堂と学校との連携に関する課題を取りまとめていきたい。学校での実施については、現状、学校の管理責任者の個人的意向に依存することが多く、この理由等について明確にしていきたい。また、発達的な特性や、地域的な課題を抱える状況にある子どもたちの支援について、引き続きフィールド調査を行なう。これらの調査結果は、論文化していく予定である。
延長1年目の2024年度では、研究の集大成をまとめることは難しい見込みである。そこで、2025年度まで研究期間を延長し、2025年度には、研究の成果を書籍化したり、また研究シンポジウムを実施する予定である。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (32件)

すべて 2023 2022 2021 2020 2019 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (17件) (うちオープンアクセス 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (9件) 図書 (4件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] Bishop Grosseteste University(英国)

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 学校プラットフォームの要素としての学校朝食についての一考察   山口県内の2つの市における実践を手掛かりに2023

    • 著者名/発表者名
      川﨑徳子・大塚類
    • 雑誌名

      山口大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要

      巻: 57 ページ: 33-45

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 保育の研修と保育実践―こども理解を体験的に考えることから―2023

    • 著者名/発表者名
      川﨑 徳子
    • 雑誌名

      教育実践総合センター研究紀要

      巻: 55 ページ: 141-150

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Sir Ernest Satow's Encounters with Food as Recounted in A Diplomat in Japan2021

    • 著者名/発表者名
      SENNECK Andrew
    • 雑誌名

      山口大学教育学部研究論叢

      巻: 71 ページ: 1-10

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 就学前段階からの総合的な相談支援を行う療育センターのあり方~子どもの幸せにつながるよりよい就学支援をめざして~2021

    • 著者名/発表者名
      川﨑 徳子・立川 亜紀子・板持 春那・板持 春那・奥村 麻子・丸山 祐奈
    • 雑誌名

      教育実践総合センター研究紀要

      巻: 52 ページ: 23-24

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] デンマークにおける児童保護サービスの動向2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤桃子
    • 雑誌名

      社会福祉研究

      巻: 142 ページ: 92-98

    • NAID

      40022782090

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 笑いと共感:発達障害傾向になる幼児の母親コミュニティの機能2021

    • 著者名/発表者名
      大塚類
    • 雑誌名

      村上靖彦編著『すき間の子ども、すき間の支援』明石書店

      巻: なし ページ: 20-49

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 発達障害児の母親の生き生きとした語りからその強さを読み解く2021

    • 著者名/発表者名
      遠藤 野ゆり
    • 雑誌名

      村上靖彦編著『すき間の子ども、すき間の支援』明石書店

      巻: なし ページ: 50-84

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Essential Vocabulary for an Understanding of Education in England2021

    • 著者名/発表者名
      Andrew Senneck
    • 雑誌名

      日英比較 から探る“学習困難な子どものニーズ”に定位した学校プラットフォーム化の可能性2020年度報告書

      巻: 1

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 20世紀以降のイングランドの公教育の制度と政治の変遷2021

    • 著者名/発表者名
      遠藤 野ゆり
    • 雑誌名

      日英比較 から探る“学習困難な子どものニーズ”に定位した学校プラットフォーム化の可能性2020年度報告書

      巻: 1 ページ: 11-25

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 『保育政策の 国際比較―子ども貧困・不平等に世界はう向き合っているのか』の検討2021

    • 著者名/発表者名
      川﨑 徳子
    • 雑誌名

      日英比較 から探る“学習困難な子どものニーズ”に定位した学校プラットフォーム化の可能性2020年度報告書

      巻: 1 ページ: 26-38

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] イギリスにおける卓越した小学校教育について2021

    • 著者名/発表者名
      大塚 類
    • 雑誌名

      日英比較 から探る“学習困難な子どものニーズ”に定位した学校プラットフォーム化の可能性2020年度報告書

      巻: 1 ページ: 39-46

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] イギリスにおける学校と福祉の連携―『イギリスの子ども虐待防止とセーフガーディング』より2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤 桃子
    • 雑誌名

      日英比較 から探る“学習困難な子どものニーズ”に定位した学校プラットフォーム化の可能性2020年度報告書

      巻: 1 ページ: 47-55

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 〈最たる超越〉としての他者2020

    • 著者名/発表者名
      大塚類
    • 雑誌名

      人間性心理学研究

      巻: 37巻2号 ページ: 117-123

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Introducing Experience of Intercultural Awareness into Early Childhood Education A Case Study of the Planning and Implementation of Yamaguchi City’s Rainbow Program in 20192020

    • 著者名/発表者名
      SENNECK Andrew, KAWASAKI Tokuko
    • 雑誌名

      山口大学教育学部研究論叢

      巻: 69

    • NAID

      120006797984

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 山口きらら博記念公園の整備に向けての取り組み素案作成業務報告書及び提言―子どもの育ちを支える遊び空間を創造し、県民の健康と福祉を目指す地域資源としての公園のあり方可能性の実現に向けてー2020

    • 著者名/発表者名
      川﨑徳子
    • 雑誌名

      山口きらら博記念公園の整備に向けての取り組み素案作成業務報告書及び提言

      巻: 1 ページ: 1-56

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 就学前段階からの総合的な相談支援を行う療育センターの設置~地域に貢献するセンター的機能の在り方(マニュアルの試案)~2019

    • 著者名/発表者名
      立川 亜紀子・井上 健・小野 香織・大塚 英里・中村 彩紀子・川﨑 徳子
    • 雑誌名

      山口大学教育学部教育実践総合センター研究紀要

      巻: 48 ページ: 101-114

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 子どもの育ちを支える遊び空間に関する公園の研究 2年次2019

    • 著者名/発表者名
      川﨑徳子・藤井智教・金輪昭彦
    • 雑誌名

      平成30年度官学勉強会及び官学共同研究成果報告書 山口県土木建築部・山口大学・徳山工業高等専門学校・(一財)山口県建設技術センター

      巻: 1

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 『子どもの貧困』の解決に向けて、これからの子ども支援に必要なことー臨床教育学の立場か2023

    • 著者名/発表者名
      大塚類
    • 学会等名
      東京大学大学院教育学研究科×認定NPO法人Learning for All 合同公開シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 保育の研修と保育実践―保育実践と体験的に考えることから―2022

    • 著者名/発表者名
      川﨑 徳子
    • 学会等名
      日本保育学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 「実現しようとする意思」についてー津守真の考察を手掛かりに2020

    • 著者名/発表者名
      川﨑 徳子
    • 学会等名
      日本保育学会第73回大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 実践知はいかに伝わり,生かされるのか2020

    • 著者名/発表者名
      川﨑徳子,佐藤寛子,中岡雄介
    • 学会等名
      日本保育学会第73回大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 〈笑い〉のもつ力発達障害傾向にある幼児の母親コミュニティの機能2020

    • 著者名/発表者名
      大塚 類
    • 学会等名
      日本人間性心理学会第39回大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 軽度発達障害の子どもを持つ母親の強さはどこからくるのか2020

    • 著者名/発表者名
      遠藤 野ゆり
    • 学会等名
      日本人間性心理学会第39回大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 臨床現象学:地を這うフィールドワーク2019

    • 著者名/発表者名
      大塚類・奥井遼・西平直
    • 学会等名
      日本教育哲学会第62回大会ラウンドテーブル
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 保育の省察と実践の記述に立ち起こる場の構造と子ども理解― こころもちに迫る ―2019

    • 著者名/発表者名
      川﨑徳子
    • 学会等名
      日本保育学会第72回大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 実践知はいかに伝わり、生かされるのか2019

    • 著者名/発表者名
      川﨑徳子・松本信吾・佐藤寛子・中岡雄介(話題提供者)・堀越紀香(企画・司会)古賀松香(企画・指定討論者)
    • 学会等名
      日本保育学会第72回大会自主シンポジウム
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 日英比較から探る学習困難な子どものニーズに定位した 学校プラットフォーム化の可能性 2023年度に向けた研究計画案(2022年度研究報告書)2023

    • 著者名/発表者名
      遠藤野ゆり、大塚類、川﨑徳子、佐藤桃子、Sennec Andrew
    • 総ページ数
      64
    • 出版者
      法政大学キャリアデザイン学部臨床教育学研究室
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] イギリス発! ベル先生のコロナ500日戦争2022

    • 著者名/発表者名
      遠藤 野ゆり、セネック アンドリュー、川﨑 徳子、大塚 類、佐藤 桃子
    • 総ページ数
      196
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      9784750353494
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] さらにあたりまえを疑え! 臨床教育学入門22020

    • 著者名/発表者名
      遠藤野ゆり 大塚類
    • 総ページ数
      200
    • 出版者
      新曜社
    • ISBN
      9784788516656
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 『遊びを広げて学びに変える 思いをつなぐ 保育の環境構成 4・5歳児クラス編』「実践にみる環境構成の工夫 (1)自発的な活動を生み出す環境構成―野田学園幼稚園」2020

    • 著者名/発表者名
      川﨑徳子(分筆)(宮里暁美/編 文京区立お茶の水女子大学こども園/著)
    • 総ページ数
      141
    • 出版者
      中央法規出版
    • ISBN
      9784805881057
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [備考]

    • URL

      https://www.researchgate.net/profile/Shaun_Thompson

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2019-10-10   更新日: 2024-12-25  

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